時刻は午後6時ごろ。
もうすっかり日は暮れていましたが
街灯やマンションなどが立ち並んでいるため、
そこそこ視界は明るい。
年のころは70代の後半くらいでしょうか。
おばあさんが
私の左方向から一人で歩いてきます。
自転車に乗って
信号待ちをしていた私のところに向かって
ただただ直進あるのみ。
一瞬目が不自由なおばあさんなのかと思い、
危ないですよ
と声をかけました。
そのおばあさんは
私のギリギリのところまで歩みを止めず
私はハラハラ。
半ば寸止め状態で
そのおばあさんは立ち止ったのですが、
そのまま私の顔をジロりとにらみつけ、
私は左側を歩いてるだけや!
邪魔やからどけ!!
唖然とする私。
そう言いながらも
自分から私の自転車をよけるようにして
また歩き始めた。
そして、
左側に軌道修正。
そのまま暗闇に消えていきました。
はぁ~~!?
思わず目で追ってしまいましたよ。
この時私は、
憎まれ口をたたく父を思い出しました。
それと同時に、
あのおばあさんは
もしかして認知症なのか!?
あたりで見かけるお年寄りが、
皆、認知症に見えてくる。
父が認知症になってから、
お年寄りに対してはかなり気を遣うようになりました。
見守りの心が強くなったものです。
お年寄りを見ると、
手を貸さなくとも、
遠目で ”大丈夫かな” と
何気なく見届けている自分もいます。
このおばあさんにだって、
本当に
目が見えていないのでは。。。と
そんな気持ちで
やさしく声をかけたつもりでしたが。。。
さすがにこんな言い方をされては
いたわりの気持ちもぶっ飛びますね。
お年寄りへの心遣いに対しての裏切られた感
ハンパないです。
所詮
どこの誰だかわからない人に対して、
これから先、
会うか会わないかもわからない人に対して
イライラ、ムカついても仕方のないことですが、
また一つ、
年寄りの嫌なところを植え付けられてしまった気がして
心が萎えます。
こんなことで腹を立てている自分も
なんかイヤ。
病んでるな。
そして、
いやなこと全てが
父とリンクしてしまう現実に
ますます、これから先の介護生活の不安が募る。。。