ジャンクの女王

ジャンク不動産(ワケ有りボロ物件)とかジャンクな車が好きで
面白ければ飼って愛でたいっていうヘンタイのタワゴトです。


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なんとか、今日中に小説は、終えようかと思ってます(こんなのに半月も掛かったww)

初回、2回3回と続いて、今日が最終回。

4回目だけど、3回目が昨日だから、今までの、あらすじはいらないよね。

じゃぁ始めようか。

 

第五章 高利回物件

 

吉利VOLVOの行き先をレイコさんは知っていたらしく、迷わずにミニを走らせ、多摩川を渡り稲城市へ。山間部の元ゴルフ場で、その後は太陽光発電所が立ち並ぶ一帯になった地域に向かって行く。

 

団塊世代が高齢化してゴルフ人口が激減した後に、政府からの助成金目当てで建てられた第一世代の太陽光発電の売電装置群。目端のきく投資家は最初の10年で出口から退場して第二世代のオーナーに高値で売却。

その後、高属性サラリーマンに向けて、残存借地権35年と低金利ローン35年のセット販売で売り出されたのが第二世代の中古発電装置。これが、10年後には発電パネルの老朽化による発電効率の低下で収益がマイナスになり破綻するサラリーマンが続出。その後の話は一般には伝ってなかった、が。

 

 「何、この辺は、大型倉庫ばかりじゃないの」不動産事情に疎いケイは、こんな時だけは大神閣下の知識に頼って聴く。

 

「ああ、最近、小金を持った投資家を狙い撃ちにしている高利回り物件さ。大家連合が調査している、低温倉庫群だよ」

 

「儲かるの?こんなに作って」

 

「30年ローンと30年サブリースがセットになって、区分でも購入できるんだよ。まぁ、投資初心者向けなんで、こんな無茶なビジネスモデルじゃ、まぁ、あと10年くらいしか保たないんじゃないかな」

 

 「でも。低温倉庫って電気代が。あ、それで太陽光発電か」

 

元々あった、太陽光パネルを屋根にした、安っぽい造りで、高さ5.9mの一般工作物として建てられた、低温倉庫が並んでいる。

脇道に停まっていた、ミニがパッシングしてきたので、左折して細い道に入り停車すると。

レイコが降りてきて、無言で手招きをする。ワンブロック先にある荷捌き区画に、見覚えのある赤い吉利VOLVOとフォークリフトが停まっている。

暫し待っているとVOLVOは出て行ったので、三人は倉庫前に行き扉を試すが、開かないので大神閣下は

 

 「大家さん必携の大家連合オリジナル工具詰め合わせキットには、なんでも入っているんだからね」と、ピッキングツールを2本キットから取り出し

 

 「ギター練習で鍛えた指さばきを、お見せしよう」と、錠前と格闘する事5分以上。。。全く進展の兆し無し。

 

 「あ〜、ちょっと、どいたどいた」とケイが全速でフォークリフトを走らせてきて、扉の下にフォークを引っ掛け、グイッと上げて扉ごと外して脇に置くと

 

 「これで、車ごと入れるよね。あ、壊れた部品とか穴とかは、大家連合の工具で治しておいてね大神さん。」

 

と、ジャガー久保田を運転して倉庫内部へ入って行く。内部はペルチェ素子を昼間の電力で稼働させて、冷却していたので室内は冷え切っている。

 

 「あ、なんだよ〜、オレって見せ場ないじゃん。」って言いながら工具セットからパテを取り出し、壊したボルト穴に詰めて行く作業を黙々と。

 

倉庫内の管理組合コンピューターに佐吉を繋ぎ、暗号解読させてから侵入。データを抜き取る作業をしていると。

 

 「レイコさぁん。扉、戻しておきますぅ?」と、間抜けな声と共に大神が入ってきた後ろから、静かに赤いVOLVOが入って来て、いきなりライトを点け、男が降りて来た。

 

 「ちゃんと治してくださいよ。じゃないと、みんなの配当が減ると困るんですから」と、見たことがない年配の男性が言う。

 

 「あんた、誰?」と、年上に対する敬意が微塵も感じられない声でケイが聞いた途端に、車載A.I.のリカが

 

「駿河一郎69歳。10年前に手を出した、不動産投資ローンにより財政困窮。7年前から吉利金融の個人財政再生プランに加入。家族から探偵事務所に捜索願が出ているも、毎月借金返済中」

 

 「リカ。どうしたの?どこからそんな情報を。てか佐吉は?」

 

「うん、さっきSパーさんが、余ってる監視カメラを内部情報コミで組み込んでくれたの。今のは探偵事務所が設置した捜索カメラからだよん。佐吉はシステム侵入してたら乗っ取られそうになったんで、緊急停止して私と交代したんだよ、あの軟弱者め!」

 

 「いやぁ、最近はすぐに身元がバレてしまうんですね。でも、私あと3年で借金返せるんですけど、見逃してくれませんかね?」

 

 「ええと、よくわからないんですが、何故ここにいらっしゃるのでしょうか?」と、敬語というものを使えるレイコが聞くと

 

 「吉利の個人財政再生プランに所属しているんですよ。恥ずかしながら7年前に破産寸前まで行きまして、年金の5割を返済に充ててるんですよ。残り2割は、ここでの生命維持費用として使われますが、普通の生活費より安いですからね。そしてあと3割で、この低温倉庫に投資した資金の返済をね」

 

 「ここって、低温倉庫ですよね?って事は冷凍されていらっしゃるって事ですか?」

 

 「まぁ、うちの年金組合はうるさいもんで、年に一回は、こうして年金事務所に出かけて生存を証明するんですがね」

 

予想外の話に驚いている一同の後ろで、冷凍ユニットの一つが中から開いて、男がそっと出て来たのに気づいたものはいなかった。

 

 「おい、このクソじじい。ベラベラ内部情報を喋るんじゃねえよ」と言う男の手には違法所有の6連発ガス圧発射スタンガンがあった。

 

 「あ、さっきの最低男じゃん。お前は何者だよ」

 

「ジーリー・ウォン32才。吉利金融 資材管理課 課長 銃刀法違反で指名手配中」

 

 「リカ。その情報は?」

 

「うん、公安カメラからだよ。この人、悪者だよ〜。捕まえると褒められちゃうかもよ〜」

 

 「ウォンさんよう、これって違法だよね。冷凍倉庫が住居?これ住居かなぁ?わかんないけど、とりあえず違法なんで、このビジネスやめてくれないかな、うちの大家さんたちも最近、高齢者の退去が続いて困ってるんだよ」

 

 「いやぁ、君たちには商売の邪魔してもらっちゃ困るので、10年くらい冷凍睡眠してもらおうかと思ってるんだがね」

 

と、銃を片手に、棚にあった3体分の空き冷凍スペースの扉を開ける。

 

 「いや、ムリムリ。ルマンドアイスなら食べるけど、自分がアイスになるのはイヤ。ほら、寒いの嫌いだし。あ、あれだ、腹がつかえて入らないからね」

 

 「ハイハイ。スタンガンで麻痺させてから、強引に詰め込むから大丈夫だよ。ホラ、こっちに来い」

 

と、銃を振った、その時、倉庫内に次々と飛び込んで来たドローン群の網に絡め取られて銃は空中高く持ち去られた。

その後には警察官を吊り下げた有人ドローンが続々と倉庫内に到着。ウォンは即刻逮捕された。

 

 「通報ありがとうございました。おかげで現行犯逮捕できましたよ。で、どなたが通報を」

 

「あ、あたいだよ〜ん。あの公安カメラって自動通報システムもついてるんだ。さぁ、リカちゃんを褒めて褒めて」 

 

  「なんだ、自動システムからの通報か、じゃいいや」

 

「ええ〜、もう今度は協力しないぞ〜」

 

 「あ〜、エライエライ。これでいいかい?」と振り向きもせず、言い捨てて警察官は撤収。

 

第五章 終わり

 

第六章 高属性という賭け金

 

倉庫屋上の太陽光発電パネルの間に座り込み、アイスキャンデーを齧りながら夜明けを待つ大神閣下と駿河一郎。

 

 「なあ、あんた、なんで不動産投資なんかに手を出したんだい。あんたみたいな人がやるもんじゃないだろうに」

 

 「そうですね。私は真面目なサラリーマンを何十年も続けて来たんです。そのせいで物の見方、考え方が会社員的に固定されてしまったんですね。勉強会、セミナーに出席してはノートをとって、家で読み直して分析してP.C.に入力して数値化する。その資料を持っているだけで私は優秀な不動産投資家だと思い込んでしまったんですよ」

 

 「ま、そんな優秀な人ほどチャチイ儲け話に乗っかっちゃうんだよなあ」

 

 「ええ、最初は、私の勤務先が開発した高効率ペルシェ素子の買付に吉利汽車の関連会社が来たんです」

 

 「ああ、今までのペルチェ素子って発熱が凄くって効率悪かったもんな」

 

 「そうです、ところで大神さんはペルチェ素子を使った発電の方はご存知で?」

 

 「ああ、でも、あれって温度差が280度いるんだよね?」

 

 「当社の開発した。。。あ、口癖ってなおらないですね。もう会社員じゃないのに。ま、温度差が70度でも発電できるようになったんですよ」

 

 「あれ!じゃ、あの効率の悪くって、発熱の多いペルチェ冷却素子と組み合わせると」

 

 「そうです、冷却効率が格段に良くなるんですよ、しかも可動部分無しでね。画期的でしょう?」

 

 「ま、そこで駿河さんは冷却システムだけ売ってれば良いものを投資商品を購入しちゃった。と」

 

 「そうです、最初の数年は良かったのですが、資源、あ、これは倉庫に眠る年金受給者のことですが。この資源の劣化。つまり寿命で死亡する方々が意外に多くって、低温状態でも平均寿命で死亡するんですよ。おかげで資源供給が間に合わなくなったんです」

 

 「おいおい、資源供給って事のために、うちらの大家さんたちから居住者を引き抜いたのかい」

 

 「そうです、半年に一回は、固有区分から年金事務所にバイタルサインを送って生存証明してたら年金は振り込まれますからね。やはり元会社員の方は計算が早くって、年金の半額を家族に送金できる画期的なシステムだと喜んで参加してくれましたよ」

 

 「ハァ〜、ばっかじゃねえの、計算しかできない人達っているんだね。人生を楽しんだ事ないんじゃないの」と、屋根に登ってきたケイがペルチェ素子で冷やされたアイスを食べながら言い放つ。

 

 「何を言ってるんですか、せっかく高属性のサラリーマンになったのに、それを有効利用しないなんて、収益の機会を見逃すってことですからね」と、駿河がアツク語るのを大神が遮って。

 

 「なんか勘違いしてないですかね?普通の不動産投資家が頭金を入れるのは、そこまではスっても良い。って範囲なの。サラリーマンがフルローンで借りるって事は、自分の人生を賭け金にしちゃったって事なの。失敗したら数十年の人生が失われるわけだよね。属性が高いってことは担保になる人生が長いか、家族の人生もテーブルの上に載せちゃってバクチを始めるって事さね」

 

 「ま、そういう考え方もできますが、もう賽子は投げちゃったんでね」と駿河は寂しそうに言った。

 

東の空が明るくなってきて、下に置いてある車の前からレイコさんが

 

 「お〜い、撤収するよ〜、置いてっちゃうぞ」

 

 「待ってよう。帰りはレイコさん助手席にきてよ、一緒に帰ろうよぅ」

 

 「え〜、じゃ、オレがミニの運転席かよ、あの車、ステアリングが腹にぶつかるじゃん」

 

駿河を低温処理してから、とりあえず旅団トレーラーまで2台の車で出発。

 

第六章 終わり

 

終章 

 

 「ねえレイコさん。あの人たち低温状態に戻しちゃって良いの?」

 

 「うん、みんな自由意志だからね、でも発電パネルの劣化で数年後には低音が保てなくなるけどね」

 

 「え!じゃ、みんな溶けてドロドロになっちゃうの?」

 

 「イヤァ、やめてよ想像しちゃったじゃない。その前に保健所と年金事務所に家族も来るから。ちゃんと知らせたからね。でも大家連合のできる事はここまでなの。ところで、ケイちゃん、うちの正社員になる?」

 

 「どうしようかなぁ、今の仕事はツマラナイから転職しても良いけど、この仕事って、いつもこんな風にめんどくさいの?」

 

 「まあね、でも、次回の仕事は京都へ長期出張らしいのよね」

 

 「あ、じゃ、入社しちゃう。京都で美味しいもの食べまくってやる。人生を楽しまなくっちゃ」

 

 「そうね、私らは、クォリティ・オブ・ライフは高くいかなくっちゃね、フフフ」

 

終わり

 


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これで、近未来不動産小説は終わりです。もう当分書かない。

京都編なんか書かないからな!

 

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