こんばんは〜!
株式会社unbotの福積です。
現在、私は上海と東京を中心に、
中国越境ECと中国国内ECの営業活動を日系企業様に対して行なっています。
中国のEC、特に京東(ジンドン)に注力しており、
化粧品、マタニティ、ベビー用品、食品(健康食品)に特化して運用をさせて頂いております。
本日は、前回お伝えしていた「ニューリテール(新小売)」について書きます。
「ニューリテール」とは、オンラインとオフラインを融合して
相乗効果を図るO2Oビジネスモデルのことを指します。
中国では、オンラインで買った方が圧倒的に便利(サブスクリプション)な商材が、
未だにオフラインで必要な時に購入されています。
例えば、毎月定期的に購入が必要な、水、食料、おむつ、粉ミルク等が手元になくなってから、
最寄りのコンビニでなくなってから購入するユーザーが存在します。
しかも、購入時は、「価格」をみるのでなく、「なくなったから」購入します。
重量もあるので、確実に定期的にオンラインで買いだめをしておく方が便利なのに。
その人たちがオンラインでどのような購買履歴を保有し、
その消費にどんな特徴があるのかを分析、解析していく。
つまりビックデータを活用して、調査該当エリアではどういった商品が
オンラインで、オフラインで購入されやすいのかをデータ解析していく。
定量だけではある程度の購買データを取得できるが、
定性データを取得しないと、ペルソナ設定の精度が不十分で、
せっかく解析したデータの完成度が低く、DMPに基づいた広告の費用対が落ちてしまう。
ちょっと逸れましたが、「ニューリテールについて」について。
近年、中国EC市場の売上成長率は鈍化しており、
2013年初めて50%を下回り、2015年には40%、
2016年の成長率は、26.2%に留まる。
2017年は32.2%と少し回復の兆しが見えたが、
オフライン市場が相変わらず主体となっており、
オンラインとオフラインの売上比率が3:17となっている。
(この数値に関する記事リンクがみつからない・・・)
したがって、中国オンライン市場はオフラインとの
連動をもって取り組んでいく必要がある。
アリババは2016年末にオンラインとオフラインを融合した「ニューリテール」戦略を発表した。
現在、「ニューリテール」というワードが、中国では当たり前のように認知されている。
「ニューリテール戦略」は、
大きく分けて3つの戦略的コンセプトから構成されている。
1、オフライン個人店舗のオンラインとの融合(杭州の浙江大学付近に第一号店オープン)
2、タオカフェに代表される無人コンビニテクノロジーの拡大展開
3、盒马鲜生(ファーマーションシェン)と呼ばれる新しいコンセプトで、
スーパーで食材を注文すれば調理まで自動的に行って提供してくれるサービス
最近中国メディアはアリババのニューリテール戦略を
「8路大軍」という言葉で説明している。
その8つの路(チーム)とは以下の意味である。
1、T-mallオンラインのリテールショップを統括するチーム
2、蘇寧電器オフラインの家電店舗を統括する家電チーム
3、銀泰(INTIME)オフラインの店舗をと統括する百貨店チーム
4、盒馬鲜生、F2 など 食品を扱うスーパーマーケットチーム
5、口碑(Koubei)チケット、食品デリバリーなどのローカルライフスタイルをサポートを統括するチーム
6、 農村淘宝、農村分野でのECを統括するチーム
7、スマートコンビニなど、アリババが展開するスマートコンビニ統括チーム
8、Home Livingのリテール店舗で家具や生活用品を統括するチーム
以上の8のチームがほとんどのカテゴリーを含めていて、
アリババの野望がはっきりと見える。
うち、6つ目の農村ECの戦略が
中国政府方針から支えられている上ことから(3月15日の消費者デーでも強調)、
農村EC今後の動向に注目。
2016年913億元だった市場が、2017年には、1,650億元になる見込み。
生鮮 EC のプレーヤーには以下、5つあります。
1、スーパーEC(永輝超市、物美、天猫 超市など)
2、総 合 EC(天猫、京東、1 号店など)
3、垂直 EC(易果生鮮、本来生活、毎日優鮮など)
4、O2O(愛鮮蜂、一米鮮、京東到家など)
5、 B2B(有 菜、鏈菜、美菜など) が含まれる。
現状の課題は、恒温サービス関連のインフラ。
非常に高度な物流や、サプライチェーンが要求されている。
そのため、運営や倉庫配送コストが通常の配送に比べて10倍以上高い。
生鮮食品の課題はコールドチ ェーン物流の構築にあり、
アリババも生鮮市場を「ニューリテール」の重点テーマに位置付けている。