鍼灸治療をしておりますと、不妊治療をされている方から胚移植の前後の施術についてご相談を受けることがわりとあります。
私は刺絡が得意なので、「仙骨部に刺絡してください!」なんていうリクエストを受けることも多いのですけれど、
他にも利用させていただいている治療についてメモ。
2002年にPaulus先生たちがされたRCT研究の内容を参考に活用させていただいております。
こちらの研究が世界初の鍼灸不妊治療に関するRCT研究なのだそうです。
先生たちの研究で利用された鍼は
0.25x25㎜ 日本では太目で短い鍼なのでほかの長さの鍼で代用させていただいています。
あとは、受ける方の体質によって、もうちょっと優しめのほうがいいなーという印象を受ければ、細い番手の鍼を使います。
というか、細い番手を使うケースがほとんどかも。強めの鍼が好きという方でないと0.25の鍼は使わないかな。(刺絡は別として)
こういうときは、ゆったりした気分になっていただきたいから穏やかで優しい鍼にしたい。
さて、RCT研究での鍼の打ち方は
鍼で得気を起こした上で置鍼。10分後に再度得気を起こすために鍼を回転させ、合計25分の置鍼の後、抜針。
鍼の刺入深度は部位に応じて10~20mmだそうです。
使われた経穴は
胚移植前(移植の25分前):内関・地機・太衝・百会・帰来
胚移植後(移植の25分後):足三里・三陰交・血海・合谷・耳針(子宮・神門・皮質下・内分泌)
ちなみに、耳針は内容を確認したところ、中国方式でしたので、こちらで。武漢の研究チームが含まれているところからすれば、中国方式であるのは当然といえば、当然か。
(私は通常、耳針はどちらかといえばフランス式を利用することが多い・・・かな?マスターポイントの概念はフランス式になるのかなあ・・・)
なおこちらの研究は2002年にドイツと中国武漢の合同チームにて研究された内容です。武漢って、医学の研究が盛んなところなのですね?きっと。
他にも参考にさせていただいているRCT研究の情報がありますので、それはまた別日の記事で~。