タイタン | h96のブログ

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タイタン
野崎まど

bluebird book cafe さんのblogで知った本。

至高のAI「タイタン」により、社会が平和に保たれた未来。
人類は<仕事>から解放され自由を謳歌していた。
趣味で心理学を嗜む内匠成果(ないしょうせいか)も、きままに生きる一人。
だが、ある日、国連の密使が現れ彼女に今やうしなわれたはずの<仕事>を依頼する。
それは突如働けなくなってしまったAIコイオスへのカウンセリングだった。
・・・文庫背表紙より

人類の生活基盤を支えるAIに人間がカウンセリングする!
凄い発想。
AIが身長1000m人型ゴーレムのような姿で歩き始めるのはどうかなとも思ったが、内匠と二人旅をしながらコイオスが成長していく過程を描くにはまるんだなぁ。

今や生成AIおおはやりで、将来はタイタンに働いてもらって優雅に暮らす人類社会も可能性としてはあるかもしれない。
でも本書にも独自の利益のため基本憲章を曲げさせたUNDPがあったように、人間の本性は世界人類全ての平和をもたらすことはないんだろうな。

文庫奥付 2023年1月 第1刷発行



■□■□■□<ネタバレ>■□■□■□
(記憶喪失対策用に詳しく書くので注意)
最後、内匠の発表した自伝(タイタンとヘカテの話)へついたコメントにあった”写真”は、コイオスからのものなんだろうな、と少し感動。
お互い働きかけ合ったんだ。
違ったら大笑い。