脳を鍛えるにはタンパク質が必要 | 健康、医療の本からピンポイントに紹介してゆきます
人間の脳で「やる気」や「安心感」の源となると言われている神経伝達物質のセロトニン。

この原料は「トリプトファン」という必須アミノ酸です。

このトリプトファンは体内でつくることができません。

つまり、食物からとるしかないのです。

現代人のセロトニンレベルは低くなりがちだといわれています。

セロトニンが不足しがちでそのマイナスの影響を受けやすいのは男性よりも女性です。


 うつ病の原因になっているのはセロトニン不足であるという説も有力です。

 男性は女性の2倍のスピードでセロトニンをつくることができるので、トリプトファンが充分に摂取できるので、セロトニン低下によるうつからも比較的、回復しやすいのです。

しかし、女性はなかなかそうはいきません。

実際、うつ病の発生率は女性が男性の2倍にものぼります。

トリプトファンは普通の食事には少ししかふくまれません。とくに不足しがちなアミノ酸です。







トリプトファンが多く含まれている食べ物は、
卵、豆腐、マグロの赤身、肉、ピーナッツ、バナナ、ナッツ類、です。


トリプトファンが足りない」からと、それだけを摂取しても実はほとんど意味がりません。

体の中でもセロトニンをつくるビタミンB6,ナイアイシン、マグネシウムが必要だからです。(下記の図参照)


脳の縫線格
という場所で、これらが働いてはじめて、セロトニンが合成されるのです。

 

 さらにトリプトファンは必須アミノ酸のひとつであるということから、短絡的に「必須アミノ酸だけをとればいい」と」考えて、安易に高タンパク質・低炭水化物の食事をつづけてしまうのも考えものです。

 タンパク質を大量に摂取すると確かに血漿トリプトファン濃度は上昇しますが、脳内のトリプトファンとセロトニンの濃度はかえって低下してしまうのです。

 必須アミノ酸は血液から脳に取り込まれるときに、血液脳関門というバリアを通過しなければならないのですが、タンパク質を大量に摂取しすぎると、トリプトファンと競合するチロシンなどのアミノ酸も一緒に増えてしまい、結果的に血液脳関門を通過できるトリプトファンが少なくなってしまいます。


 これを防ぐためには、炭水化物をきちんと摂取することです。

 炭水化物を摂取すると、タンパク質をだけを摂取したときには減ってしまっていた脳内のセロトニンが増加します。

 また、ライ麦や玄米にすれば、ビタミンB6も同時に摂取できるので、セロトニンを脳内でつくるにはさらに好都合です。

 なぜ炭水化物を摂取すると、脳内にとりこまれるトリプトファンが増えるのでしょうか。

 それは、炭水化物を摂取すると、血糖値が上昇し、インスリンが分泌されるからです。

インスリンが分泌されるとトリプトファン以外のアミノ酸が、筋肉に取り込まれるからです。

 そうなると、血液関門のおけるアミノ酸どうしの競合が緩和されますから、脳に取り込まれるトリプトファン量が増えるという仕組みになっています。 

 インスリンは血糖値を正常に保つという生理作用以外、骨格筋におけるアミノ酸の取り込みを推進するという重要な機能をもっています。

 また、インスリンはタンパク質合成の推進もしますから、筋肉をつけたい人も炭水化物を適度に摂ったほうがいいのです。










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