ハートレイ彗星(103P/Hartley)


1986年3月に、オーストラリアのサイディング・スプリング天文台で、ハートレイ氏によって発見された周期6,5年ほどの短周期彗星です。

2010年には、地球から1800万kmまで接近し、アマチュア天文家でも楽しめる明るさとなりました。

この手の彗星は写真に撮ると鮮やかな緑色に写ります。これは、彗星核から放出される物質に「2原子炭素」の分子が含まれているためだといわれています。

2010年の接近時には探査機が彗星核に近づき、長径1600mほどのピーナッツ状の彗星核から大量の物質を噴出している姿がとらえられました。

この画像に見える緑色の光芒は、彗星核から放出された物質が何万kmにも拡がり、コマ(ガスや塵などの光芒)を形づくっている姿です。

尾は実際には出ていたのかはわかりませんが、あったとしてもごく短いものだったようです。

エメラルドグリーンが美しい彗星でした。

128mm屈折望遠鏡にて撮影。