呼吸が人体にとってどういう風に重要なのか、前回のブログで少しお分かり頂けたかと思います。
今回は「呼吸筋」についての話です。
呼吸は、肺が収縮→弛緩を繰り返し空気の出し入れを行っているのですが、肺そのものの力で動いているのではなく、肺周囲の筋肉の働きによって肺は動いています。
その肺活動に関与する筋肉を「呼吸筋」といいます。
普段無意識で行う安静時の呼吸と、深呼吸など意識して深い呼吸をする時で、使う呼吸筋は変わります。
・安静時吸気→横隔膜、外肋間筋
・安静時呼気→ 横隔膜、外肋間筋の弛緩
安静時呼吸は横隔膜、外肋間筋が収縮し胸郭を広げ空気が入り込みます。吐く際はこの2つの筋肉が緩んで胸郭が元の位置に戻り吐き出します。
意識して大きく呼吸する時は、上記にプラス補助筋として、下記の呼吸筋が働きます。
・強制吸気(努力吸気)→胸鎖乳突筋、斜角筋、胸筋など。
・強制呼気(努力呼気)→内肋間筋、腹筋群、外・内腹斜筋、腹横筋など。
これらの筋肉は、しっかりと動かしていないと、硬くなり短縮します。
すると、姿勢も前傾姿勢になり背中が丸くなって呼吸がしづらくなり、ますます浅い呼吸になっていきます。
それらを改善するには、呼吸筋の柔軟性を出す必要があります。
肋骨、胸骨、背骨をつなぐ関節のストレッチや呼吸筋を緩めるテクニックもありますが、セルフでできて、どこでも誰でもできる方法があります。
深呼吸です。
深呼吸の効果は前回も書きましたが、 呼吸筋群のストレッチ効果以外にもリラックス効果や心拍数は落ち着き、血圧は下降し、抹消の血管が拡がって血流が良くなり皮膚温が上昇して冷え性の改善にも役立ちます。
1日の約2万回の呼吸のうち100回くらいを意識して深呼吸すると、呼吸筋の柔軟性も出できて呼吸がしやすくなり、安静時呼吸の取り込む酸素量も増えていきます。
そうすることで、日常生活やスポーツの場面でも大きく変わってきます。
是非、この当たり前の呼吸を意識して変えてみてください(^^)b