・・・・ゴンちゃん?
はい。
ゴンちゃん!!!
ねぇ、どこへ行ってたの?
ぷぷ、会いたかったんだよ。
本当に久しぶりだね。
私は、ずっとぷぷちゃんのそばにいましたよ
うそ!
ゴンちゃん、どこにもいなかったじゃない!
・・・・・・・。
ぷぷね、ゴンちゃんがいない間、いろーんなこと経験したんだよ。
緑いっぱいのおうちにも住んだし、
鳥のお友達も増えたの。すごいでしょ!
そうだったんですか。
ぷぷちゃん、本当によかったですね。
ぷぷ、眠くなっちゃった・・・
ゴンちゃん、またどこかへ行かないでね。
私は、ずっとぷぷちゃんのそばにいますよ。
どうか安心して、ゆっくり休んでくださいね、ぷぷちゃん。
* * *
ぷぷと、ゴンタの関係については、
物語「私はゴンタ」 を読んでみてください。
2010年の冬。
アレックス、ゾフィー、そしてカナリア軍団がお客様として、
とりきち家にやってきてから、つい最近まで、
ぷぷは、ゴンタのことを、ほぼ忘れて過ごしていました。
たくさんの鳥に囲まれた生活は、ぷぷに、
鳥としての本能を目覚めさせたようです。
クラウスと比べると、決して皆と馴染んでいるようではなかったけれど、
それでも、ぷぷは、とりきちとも距離を置くようになり、
そして、それまで一番大好きだったゴンタすらも忘れ、
時にはゴンタに向かって攻撃することもありました。
とりきちは、ぷぷの変わり様に少なからずショックを受けました。
もうあの、ぷぷとゴンタの姿が見られないのか、と。
でもそれは、ぷぷが鳥らしくなるということであって、
悲しむことではないと、言い聞かせてきていました。
事実、ぷぷが他の鳥たちと一緒に過ごし、
インコ社会の中に溶けこむ姿に、とりきちは感動しました。
これでよかったのだと思えたのです。
でも、夏休みを前にしたある日のこと、
ぷぷは再び、ゴンタと会話を始めました。
あの頃のように、楽しく、幸せそうに。
でもいつか、ぷぷは、少しずつ、時間の流れとともに、
ゴンタのことを忘れていくのでしょうか。
ゴンちゃん卒業の日は来るのでしょうか。
ぷぷとゴンタのこと、
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次回はクラウスの遠足です。
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※イラストはRinkoさんの作品です
第1話から、お読みいただけます