『CITY HUNTER』(佐藤祐市監督) | 新・法水堂

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『CITY HUNTER』



2024年日本映画 104分

監督:佐藤祐市

原作:北条司『シティーハンター』

脚本:三嶋龍朗 脚本協力:佐向大

プロデューサー:三瓶慶介、押田興将

共同プロデューサー:千葉善紀、平部隆明

アソシエイトプロデューサー:齊藤有希

音楽:瀬川英史

主題歌:「Get Wild Continual」TM NETWORK

プロダクションマネージャー:伊藤正昭

撮影監督:清久素延 照明:浜田研一

DIT:鏡原圭吾 特機:佐川敬一 録音:田辺正晴

美術:小坂健太郎 装飾:小林宙央

衣裳デザイン:小川久美子

セカンド衣裳デザイン:阪上秀平

ヘア・メイクディレクション:酒井啓介

ヘア・メイク:塩谷英里

アクション監修:下村勇二

アクション監督:谷本峰

スケジュール:刑部俊哉 助監督:山田光広

ロケーションマネージャー:武石宏登

制作担当:小川勝美 スクリプター:藤島理恵

編集:田口拓也 Colorist:Jinyoung Park

サウンドデザイン:石坂紘行

VFXプロデューサー:赤羽智史

VFXスーパーバイザー:三宅仁

音楽プロデューサー:佐々木次彦

選曲:藤村義孝 

キャスティングディレクター:山下葉子


出演:

鈴木亮平(冴羽獠)

森田望智(槇村香)

安藤政信(槇村秀幸)

木村文乃(野上冴子)

橋爪功(阿久津組組長・阿久津)

華村あすか(くるみ)

水崎綾女(ローレ社長・瀬田月乃)

杉本哲太(警視庁捜査一課係長・伊東昭孝)

迫田孝也(瀬田の秘書・今野國雄)

片山萌美(蠍)

阿見201(羆)

神谷明(アナウンサー)

長田拓郎、仁也、コッセこういち、蔵原健、火将ロシエル(コスプレイヤー・ロシエル)、渡邉鈴音(コスプレイヤー・りんね)、石井智也(蠍を撮るカメコ)、眼鏡太郎(カメコ)、澄人(同)、江原パジャマ(同)、山崎あみ(ローレ新作コスメ発表会MC)、皆瀬翔(ケント)、ダイアナ・エクストラバガンザ(ゲイバーのママ)、琴子、大塚かなえ、坂口辰平、荒川ちか、鈴木ふみ奈、新井敬太(冴子の部下・安藤)、小田中里菜、松嶋健太、藤井陽人、鈴木敏和、五島龍之介、川並淳一、今村謙斗、ヤーション[スナイパーキトー]、カツキ[スナイパーキトー]、友岡靖雅、藤野政貴、喜田川優真、マフィア梶田(海坊主)、ドリアン・ロロブリジーダ(ドラァグクイーン)、HIHA(ダンサー)、Koppi Mizrahi(同)、CHISE NINJA(同)、高鶴桃羽、河辺ほのか、大川美優、中井さくら、Chinami、安田乙葉、松本彩音、石橋和磨、堀田優希、清造董、阿部葵、今村花、るなちっち、しらほしなつみ(コスプレイヤー)、YuiRi、山口慧、打田マサシ、星川祐樹、高田靖士、宮嶋剛史、馬庭良介、大塚護、村上泰児、花田亘、けんいちろー、枝豆順子、穴野をしる子、蛇足、こんちゃん、あーちゃん、トゥイ、またぞう、Prince De Guzman、Prestonles、Farah Khalid、AWIE、Yuuno 、Lim Yeong Chun


STORY

狙撃の腕は一流だが、美女には弱いスナイパー・冴羽獠は元刑事の槇村秀幸と組んでシティーハンターとして新宿の街を守ってきた。新たな依頼者はスタイル抜群の美女で、コスプレイヤー・ミルクとして活躍する妹・くるみを捜してほしいという。一方、槇村は妹・香の誕生日を祝うため、レストランへ。実は本当の兄妹ではないことを香に伝えようとしたその瞬間、暴走したトラックがレストランに突っ込み、降りてきた男に殺されてしまう。


北条司さん原作の同名コミックを日本映画としては初の実写化。


これまで香港、韓国、フランスで実写化されてきた本作だが、満を持して日本での実写化。鈴木亮平さんが主演で実写化の噂が流れたのが2022年だったが、誰もが変態仮面までこなしてしまう鈴木亮平さんなら文句なし!という好反応だった記憶がある。

森田望智さんの香もなかなか合っていて(声質もアニメ版の伊倉一恵さんに近い)、現在、朝ドラ『虎に翼』での姑との関係に悩んでいる女性とは打って変わって、兄の死の真相を突き止めるべく戦おうとする女性を好演。

香が兄が殺されるのを目の当たりにするのは原作からの改変点の1つだが、それによってただ守られるだけではなく、兄のために自ら戦っていくという流れが強くなっている。

香が天空に向かって槇村と本当の兄妹ではないことを知っていたことやそういった思いの丈を叫ぶシーンはグッと来た。


コスプレイベントの会場を対決の舞台にしたのはうまいアイディアで、胸やお尻を強調したコスチュームはもっこり獠ちゃんの大好物だし、香もコスプレをすることで100万トンハンマーが不自然ではなくなっている。また、獠と蠍が対決していてもそういう演出なのかと思って観客がパニックに陥ることもなく(もちろん、獠には観客を危険な目には遭わせないという自信があったのだろう)、その場をやり過ごすことができる。

欲を言えば、本作のヒロイン的立場のくるみと獠の間に親密さがなく、原作のフォーマットとはややズレている点(原作にもそういうヒロインがいないではないけど)。水崎綾女さんが演じているだけに瀬田社長と獠のアクションシーンも見たかったな。