刈馬演劇設計社 PLAN-15

『異邦人の庭』

 

 

2020年8月11日(火)

G/Pit

 

作・演出:刈馬カオス

プロデュース:松井真人

演出助手:橋本あきら(在り処)

イラスト:柚木昌幸(mooncalf)  宣伝美術:オレンヂスタ美術部
制作:佐和ぐりこ(オレンヂスタ)、岡彩織(刈馬演劇設計社)

出演:川本麻里那[劇団あおきりみかん](火口詞葉)、古場ペンチ[Pinchi番地](一春)

 

STORY

その男女が出会ったのは、拘置所の面会室だった。
女は7人を殺した死刑囚、男はその支援者。
男の真の目的を見抜いた女は、それを叶えるための条件を1つ突きつける。
それは、自分と結婚することだった―――
冷たいアクリル板越しに対峙する2人の心の距離は、季節を重ねて変わっていくのか。
【公式サイトより】


昨年11月に初演された作品をキャストを変えての再演。

当初は劇場での公演が予定されていたが、千穐楽のライブ配信のみ無観客で実施。

 

舞台は拘置所の面会室。

長机に椅子が2脚、間にアクリル板。

下手側に支援者の一春(にのまえ・はる)、上手側に死刑囚の火口詞葉(ひぐち・ことは)。

 

劇中に令和6年という言葉が出てくるので、今から少なくとも4年後、恐らくは10年後ぐらいの設定か。それはともかく、死刑制度が変更され、死刑囚には死刑確定から5年間限定で執行日選択権が与えられることになっている。

詞葉は春が劇作家であることを知っていて、自分を取材するために支援者の会に入ったことを見抜く。そして、取材を受ける代わりに自分と結婚し、執行日選択権行使の同意書にサインをするように求める。

 

アクリル板越しの会話、詞葉は嘱託殺人で7人の女性を殺した死刑囚と、図らずもタイムリーな設定・題材となったが(アクリル板の意味合いが異なるけど)、詞葉・春それぞれの真意が明らかになるにつれ、緊迫感を増していく。表情がアクリル板に映るのも効果的。

最後に春は同意書と離婚届の2枚を用意し、詞葉に選ばせる。詞葉がどちらかを選ぶかまでは描かれておらず、いわゆるひとつのオープン・エンディングとなっているが、短いながらも最後まで見応えのある作品だった。

 

川本麻里那さんは真野恵里菜さん似で、劇中にもあるように「とてもそんなことをしたようには…」というルックス。書類上とは言え、結婚して浮かれるあたりも可愛らしい。

古場ペンチさんも生真面目な感じがよく出ていてよかった。

 

上演時間約1時間。

終演後に刈馬さん、川本さん、古場さんの3人で視聴者からの質問に答えながらのアフタートーク。

 

ちなみに本作は第7回せんだい短編戯曲賞の最終候補にも残っていて、せんだい演劇工房10-Boxの公式サイトでも戯曲を読むことができる。

配信チケットは25日まで購入・視聴できるようなので興味のある方は是非。