死神と正当化

強さと弱さの入り交じる街で
陽が沈んで行く影に潜み
大きな刃を持った死神が眺める先
自分で自分を庇って守りたがる中
弱さが正しさを求めて正当化する
見栄えだけに縋って何も見れない
自分が自分の為に判断を外させる
今を見れないなら何も分からない
何も知れずして避けられない無知
全ての物には善も悪も平等にある
一見見た強さと弱さは錯覚を誘い
見た目ばかりに囚われがちだから
人間はすぐに弱さと強さを見誤る
路上で泣いている泣き虫より弱い
人に自分の弱さを見せられる強さ
取り憑かれたように目を逸らして
思いたい揺り籠からも出られない
駄々を言い張るほど惨めに染まる
自分よりは強い事にも気付けないで
弱い者を見て誤魔化そうとしたがる
対等に立てない意気地無しなのか?
包み隠して防戦に徹する事こそ弱さ
傷付いて構わない気概を持つのか?
正々堂々と立ち向かえる事こそ強さ
本当の弱さは態度ではなく心にある
本当の強さは筋力ではなく心にある
強がるだけの自分が一番不甲斐無い
曲げない事が強いと思い込んだ愚か者
傷塗れの可哀想な自分にも気付けない
言葉で作った壁は有って無いような物
本当に弱い者ほど弱いと認められない
眺めていた死神は静かに呟く
弱くて何が悪いと言える事が本当の勇気
そして完全に日が暮れると共に何処かへと消える