言の刃の物語

テーマ:
言の刃の物語

言の刃の物語を知ってるかい?
風の吹き回しによって変わる中
時として葉は刃の如く身を斬り
常の柔さが嘘のように鋭くなる
却って錆びれば刃の方が斬れず
力任せの悪足掻きも折れて終い
身にも傷一つ付けられはしない
誰しも言の刃を扱えるだけの事
変幻自在の力を持ち乍らにして
己の無力さに打ち拉がれている
生きとし生ける命に宿りし力を
一番に侮っているのは自分自身
森羅万象の数ある力に誘われて
遣い手こそ多いが名手は一握り
世界に言の刃が飛び交ってる中
唐突に言の葉は言の刃に化ける
傷付き血と涙のように染み出て
他の部分より気になるからとて
傷口に触れ過ぎると治らない中
闇雲に程度を量ろうなんて無益
憖に切り傷ほど治りが遅い物で
浅い傷ほどやけに痛む事もある
痛みや治りは深さと比例しない
無闇に弄れば悪化の一途を辿り
永遠と治り掛けては元に戻る中
解っていれども懲りないのが人
悪化させれば膨れて痛みも増し
際限なく同じ繰り返しに嵌まる
心を失くす人々は後を絶たない
身を捨ててこそ人を変えられる
手間を惜しむ人は誰しも避けて
目に付けど触らぬ神に祟りなし
嫌い厭えば疫病神に違いないが
生きる粮もまた人であり言の葉