唯一人の犠牲者

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唯一人の犠牲者

流れや雰囲気は伝染しやすい中で
誰かが下がり物悲しく侘しい風が
逆風のように吹き荒んだところで
誰かが上がり嬉しく活気ある風が
勢いよく呼び込まれ吹き渡るから
無力なはずの誰かの状況一つでも
ほんの僅かに勇気付けられるんだ
急激な季節の大波に次々と人々が
下がって行っても唯一つだけでも
誰かの光が残れば闇は照らされて
薄暗くも闇に全て鎖されはしない
だから唯一人でも何にも屈しずに
立ち続けて灯火を潰え切らせない
偽善者や救世主に正義の使者でも
そんな肩書きなんて要らないから
常に何かの為の犠牲者になるんだ
暗い部屋の中で一人きりの深夜に
温かい心で微塵とも淋しくはない
眼に映る光景を焼き付けて来た中
自分の心の中には沢山の人が居る
決して独りぼっちに出来やしない
見た目の一人は孤独ではなく自由
冷たく吹く風にも心は冷やせない
幾千もの想いで数え切れない宝玉
話もしないのは孤独ではなく退屈
出会えた人を誰一人も信じ切れず
たった独りだけになる心の哀しさ
記憶を欠片一つ消せはしないのに
たった独りだけで辛い心の侘しさ
その今の現実こそが本当の淋しさ
本当の絆を何一つも残せなかった
余りに淋しく虚し過ぎる人生の証
割り切れないより割り切らないで
高が一人で硝子細工の孤独を砕け