世界の稲妻

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世界の稲妻

誰もが錆び付いた夢を抱えては
世界を凍り付いた眼で見ている
その水平線の向こう側で人々は
あの日と違う心を胸に秘めては
あの日と同じ空を見上げている
本当に変わったのは何だろうか
美辞麗句の稲妻が閃光を放ち
森羅万象の雷鳴が天地に響く
移り行く時代と言い訳の感情
言い聞かせの子守唄を歌って
偽装された世界を生きる人々
それが大地に乱反射している
不満ばかりの世代の更に上は
どんな姿を映し出していたか
それも流行歌に過ぎない事は
誰もが気付きたくもない真実
現実の構図は装飾品だけを変えて
他は何も変えずに続いているのに
やっぱり人間は派手な光には弱い
自分を肯定したい力は底無しの沼
蜃気楼に満ち溢れている歩道橋を
迷彩柄で渡り続けている人間達は
時に人間模様を曝し出されながら
宿りし観念が丸見えになっている
姿を変える罠は吹き荒ぶ嵐の如く
現在の世界に蔓延って潜んでいる
色を変える心は燃え盛る焔の如く
現在の世界に華々しく鏤められる
何かが違って何も違わない世界の下
人々は夢幻の区別を当て嵌めて行き
永久に不変の輪廻を繰り返して行く
全ての創り上げられた境界線の彼方
今日もあの日と特に変わらぬ世界を
あの日と全く違う心で見詰めている