3つの専門性~自己の理想に想いを馳せて | 日々、リーガルプラクティス。

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現在、上場企業で法務を担当、
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CAL Bar Exam合格を目指しています。

先日のライトニングトークでろじゃあさんが話した、という3つの専門性について、ふと思ったことを。自分の備忘録として。

自分はろじゃあさんのことは実はブログ「法務の国のろじゃあ」のこと以外はほとんど何も知らない。そしてライトニングトークでのろじゃあさんのLTも聞いていないから、ろじゃあさんが「3つの専門性を持とう」という言葉に込めた想いの本当のところは想像するだけで理解のしようはない。

ただ小説とかでもそうだけど、言葉を発した・創出した方の意図とは別の意味を解釈してもいい。そういう想いも発話者にあるかも?と思って、自分なりに思ったことを、せっかくの機会なんで、残しておく。


「専門性を3つ。趣味でもいいです。それを持ちなさい」



専門分野を持つことの意味


まず、専門性を持つということがどいうことか、考えてみる。

専門性を持つ、ということは、その分野に詳しいことだが、その分野に詳しくなることで、当該分野の周辺知識もそれなりに身に付ける必要がでてくる。ある分野のプロフェッショナルというのは、その周辺分野も合わせたゼネラリストでなくてはならないと思う。

例えば知財のライセンス。この分野を掘り下げれば、自然と源泉税等の税務を勉強せざるを得ない。そして本当にその道の「専門」になるには、税務の基礎を抑える必要がある。こうやって、専門分野をもつことは、その周辺分野の基礎・センスを磨くことにつながる。

これは、自分の専門分野への責任感から生じるのが一般的かもしれない。けど今はその業務に携わってない場合、責任はない。それでもその分野を専門にしていく人がいるとすれば、趣味的な好奇心がその原動力になるかもしれない。もちろん、その両方の場合も少なくないと思う。

また、ある分野の知識を専門家させていくと、机上の空論ではなく実際のところの理解が必要になってくる。そしてその分野の実務に携わると、それに関わる事業活動の仕組みや流れも理解でき、本当に大事な課題とかとるべきソリューションも見えてくる。言い換えれば、実務面でもその分野で専門的にならないと、真に専門とは言えない。人の役に立てないと、専門とは言えないから。それによりその分野のプロフェッショナルさが加速。またこれにより、周辺分野の知識の深堀も進み、ゼネラリスト的なレベルも向上する。

この循環が専門性を持つ、または深める、ということではないか、というのが自分の理解。



専門分野を3つ持つことの意味


こういった循環を1つではなく、3つの分野で持てるとどうなるか。

例えば分かりやすくするため、2つの場合で考えてみる。例えばグループ会社管理という専門分野と知財ライセンスという専門分野が交差するところに、移転価格税制と国際税務戦略がある。ここまで来れば戦略・戦術の構築に関わる。経営である。ただこの2つの専門分野だけだとこれに立ち向かうには少々骨が折れそう。あと国際取引に関する知識もけっこう必要に思う。そういった意味で、3つ、またはそれ以上の専門性が重なってくるところ、というのは本当に高いレベルでの仕事が要求されるし、またできるようになると思う。3つの専門分野が交わるところから、水滴が水溜りに落ちたときの波紋のように、知識も経験も影響力も貢献度合いも広がりを見せる気がする。

このレベルになると、会計的知識は欠かせない。これがないと経営者の目線も理解できない。経営に近い仕事をするには、このあたりは重要。繰延税金資産や税効果会計を理解してないと、今期に対する経営者の想いが理解できないこともあるかもしれない。また組織のマネジメント、人のモチベーションに対する考えもきちんと持っておかないと、経営者の懸念や想いが汲み取れないかもしれない。


それで自分が重要だな、と思うのは、このレベルまで来ると、自分の果たすべき役割とその使命、理念が、会社のそれとどんどん重なってくること。この会社の向くベクトルと自分の向くベクトル、それを実現するための会社の役割と自分の役割が重なれば重なるほど、やりがいは大きい。それにしても、この双方がこれほど重なってくる仕事は、経営以外だと、法務以外になかなかないかもしれない。法務というのは経営の多岐に関わる仕事だから。

なんてすばらしい仕事だろう!

というのが、自分が「3つの専門性」ということをきいて思ったこと。



自分の考え方


自分が常日頃思っていることがある。

知識の研鑽とかスキル・経験を磨くのは、全て何かの役にたつため。その点、会社の理念や想いと、自分の想いが重なれば、そこにまっしぐらになれ、かつ会社と自分が想う社会貢献のために、自分の力を発揮できる。それをなす為に、法務としてやるべきことをやるために、知識や技を磨いていく。そしてそれを十分に発揮して、会社の夢も自分の夢も叶える。これが最高・最幸である。

企業にとって理念・貢献が目的であって、その手段として企業力があり、目的達成の結果として利益があるように、企業法マンとしての理念・貢献したいものがあり、専門性を磨くのがその達成のための手段で、その理念・貢献という目的や夢の一歩ずつの達成結果が差別化。これが自分の考え方。

ただ仮に「何をしたい」という具体的な想いや夢が今なくても、3つほどの専門性を磨き昇華させていくと、自ずと自分が貢献したい世界が見えてくる。そんな気もする。

なので、いずれにしても、これが大切なのかもしれない。これが早道なのかもしれない。だからこそ、ろじゃあさんは伝えたかったのかもしれない

「専門性を3つ。趣味でもいい。それを持ちなさい」

そんなことを、ふと思った。

いつか、ろじゃあさんにお会いできる日があるといいな、と思います。


さて、自分の専門分野は、、、

気合が入りますねぇ。