2014年11月30日(日)

クリスマス・ストーリーをあなたに~『ひいらぎ飾ろう@クリスマス』コニー・ウィリス

テーマ:メルマガ「楽しい読書」

 ―第140号「古典から始める レフティやすおの楽しい読書」別冊 編集後記


★古典から始める レフティやすおの楽しい読書★
2014(平成26)年11月30日号(No.140)-141130-
「クリスマス・ストーリーをあなたに~
『ひいらぎ飾ろう@クリスマス』コニー・ウィリス」


本誌では、古典的なクリスマス風景を扱った古典的なストーリーを紹介しました。
ぜひ、読んでほしいものです。


日本では、クリスマス・ストーリーといってもまだまだ受け入れてもらえていないように感じます。
しかし、ディケンズ『クリスマス・キャロル』以来、欧米の作家は必ずといっていいほど、このクリスマス・ストーリーを書くと言われています。
実際に、多くの作家たちが優れたクリスマス・ストーリーを発表してきました。


実は日本でも過去に幾つものクリスマス・ストーリーが翻訳紹介されてきました。
ほぼ毎年のように、といってもいいかもしれませんね。



私の記憶に残るものとしては(以前も紹介していますが)―


まずは、三冊の【クリスマス・ストーリー・アンソロジー】、


『贈り物 クリスマス・ストーリー集 1』レイ・ブラッドベリ〔ほか〕/著 長島良三/編 角川文庫(1978)
―O・ヘンリーの名作「三人の賢者の贈り物」、アンデルセン「マッチ売りの少女」他、ブラッドベリのSFやモーパッサン、ラニアンなどのクリスマスにまつわる小説を集めた短編集第一弾。
『クリスマスの悲劇 クリスマス・ストーリー集 2』アガサ・クリスティー〔ほか〕/著 長島良三/編 角川文庫(1978)
―アンデルセン「モミの木」他、ストウ(夫人)、ドストエフスキー、ゴーリキーら文豪、クリスティーのミス・マープルものなどのクリスマスにまつわる小説を集めた短編集第二弾。
『クリスマス・ファンタジー』風間賢二/編 ちくま文庫(1992)
―スクルージの原型を描く「墓掘り男を盗み去った鬼どもの話」ディケンズ、スクルージの後日談「新クリスマス・キャロル」マッケン始め、上記二冊にも収められている、フィニイのファンタジー短編風の次元を越えた出会いを描く名編「クリスマスの出会い」ティンパリー、サンタクロース誕生秘話「道」クインなど。


【個人短編集】としては、


『ベツレヘムの星』アガサ・クリスティー/著 中村能三/訳 ハヤカワ文庫(2003)
―人気ミステリ作家の手になるクリスマスをテーマにした小説と詩からなる宝石箱のような小さな本。
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『みじかい3つのクリスマス物語』L・M・オルコット/作 清水奈緒子/訳 小さな出版社/発行 星雲社/発売(2000)
―『若草物語』の作者による貧しくとも毅然と生きる少女たちのクリスマスを描くクリスマス物語三編(もの静かな小さな娘、ティリーのクリスマス、ローザの物語)。

『クリスマスの思い出』トルーマン・カポーティ/著 村上春樹/訳 山本容子/銅版画 文藝春秋(1990)
『あるクリスマス』トルーマン・カポーティ/著 村上春樹/訳 山本容子/銅版画 文藝春秋(1989)
『誕生日の子供たち』トルーマン・カポーティ/著 村上春樹/訳 文藝春秋(2002)
―クリスマスの思い出を語る上記二短編を含む子供のイノセントをテーマにした短編集。二作は互いに正反対の状況を描いた自伝的作品で、「―思い出」は少年に与えられた贈り物、「ある―」は逆に少年が与えた贈り物の思い出話といえる抒情的名編。

『サンタクロースにインタビュー 大人のための子どもの話』エーリヒ・ケストナー/著 フランツ・ヨーゼフ・ゲールツ、ハンス・サルコヴィッツ/編 泉千穂子/訳 ランダムハウス講談社(2007)
―『飛ぶ教室』『エミールと探偵たち』の著者の初期の辛辣な短編等をまとめたもの。表題作他、数編のクリスマスものを含む。冒頭の「また過ぎていくこと」はケストナー版「賢者の贈り物」。


【長編小説】としては、


『クリスマスの木』ジュリー・サラモン/著 ジル・ウェーバー/画 新潮社(1996)、『クリスマスツリー』新潮文庫(改題)
―ニューヨーク、ロックフェラー・センターを飾るクリスマスツリーとなった、元孤児の修道院シスターの幼友達の木「トゥリー」にまつわる、悲しくも美しいシスターと人々との愛の交流物語。
『クリスマス・ボックス』リチャード・P・エヴァンズ/著 笹野洋子/訳 講談社(1995) 講談社文庫版(2005)
―老婦人の住む館に引っ越してきた「わたし」たち若夫婦は、屋根裏で小箱を見つけるが…。二度と巡り来ることのない子供時代を親子で共にすごすことこそが、一番大切な贈り物なのだ!


ミステリの【アンソロジー】は、


『クリスマス12のミステリー』アイザック・アシモフ/編 池 央耿/訳 (新潮文庫 1985/10)
『サンタクロースにご用心―クリスマス13の物語』シャーロット・マクラウド/編 片岡しのぶ/訳 (扶桑社ミステリー 1991/11)


クリスマス・ミステリの【長編小説】としては、


『小さな星の奇蹟』メアリ・H・クラーク/著 宇佐川晶子/訳 新潮文庫(1999)
―成功目前の新進ヴァイオリニストが7年前のクリスマスに教会の前に捨てた赤ちゃんは偶然泥棒が連れて去り…。サスペンスの女王といわれたミステリ作家のクリスマスものの感動ミステリ。
『追跡のクリスマスイヴ』メアリ・H・クラーク/著 深町眞理子/訳 新潮文庫(1996 原著1995)
―クリスマスイヴ、7歳の少年は、病気の父に渡すお祖父ちゃんの命を救った聖クリストファーのメダルを取り戻そうとママの財布を猫ババした女を追うが、そこには脱獄した殺人犯の弟が…。クリスマス前夜、緊張の追跡劇の結末は、感動のフィナーレへ!
  <「子供はね、おかあさんと離れてちゃいけないんだよ」>91p
  <信じることは―たとえ聖クリストファーのメダルのようなばかばかしいものでも―信じることは、美しいことだ。>106p
『ポアロのクリスマス』アガサ・クリスティー/著 村上啓夫/訳 ハヤカワ文庫―クリスティー文庫(2003)
―ご存知名探偵ポアロもの。クリスマス・イヴの殺人事件。


もちろん、この他にも色々あると思います。


また、長編小説の中の一章に、印象的なクリスマスの思い出が語られている、というケースもありますね。


たとえば、トルストイ『戦争と平和』のなかにも、人生の楽しい場面の一つとして、クリスマスの一夜を描いて“平和”のシーンを表現しています。


第二巻第四部(岩波文庫版・第二部第四篇)12月のロストフ一家のクリスマスの場面です。
ナターシャというヒロインの魅力もいっぱいあふれていますし、トロイカで疾走するシーンにしろ、クリスマスで訪問した先の老人も非常にいい感じの人物であり、この交流は非常に心を打ちます。


*参照:
2013.6.5
生きる喜びは、どこにあるのか?『戦争と平和』トルストイ~NHK100分de名著2013年6月
http://lefty-yasuo.tea-nifty.com/ochadesse/2013/06/nhk100de20136-2.html


これからも毎年一作ですが、愛と善意と寛容と赦しの季節を描いた優れた小説を紹介してゆく予定です。
お楽しみに!


--
詳細は本誌で!


*本誌で紹介した作品を収録した本:
『マーブル・アーチの風』コニー・ウィリス/著 大森望/編訳 早川書房・プラチナ・ファンタジイ(2008.9.25)

マーブル・アーチの風 (プラチナ・ファンタジイ)/早川書房
¥2,160
Amazon.co.jp


*本誌のお申し込み等は、下↓から
(まぐまぐ!)『(古典から始める)レフティやすおの楽しい読書』
http://www.mag2.com/m/0000257388.html

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2014年11月15日(土)

古典入門書としての少年少女名作全集(前)私の読書論-62-古典を考える

テーマ:メルマガ「楽しい読書」

―第139号「古典から始める レフティやすおの楽しい読書」別冊 編集後記


★古典から始める レフティやすおの楽しい読書★
2014(平成26)年11月15日号(No.139)-141115-
「私の読書論-62- -古典を考える-
 入門書としての少年少女名作全集(前編)」


本誌では、『とっぴんぱらりのぷぅ ―田中芳樹のブックガイド―』をネタに、古典の入門書としてかつて各出版社から出版されていた<少年少女名作全集>について書いています。


私の場合は、次回紹介したいと思っていますが、少しだけ書いておきます。


私は、小学生時代は、ほとんど読書というものを経験していません。
わが家は、本のない家庭でした。


学校の教科書を学校で読むだけ。
あとは、小学館の学習雑誌『小学○年生』一年から六年まで読んでいただけです。


ほかには、唯一<少年少女文学全集>的なものの、日本編の一つを読んだだけでした。
これは、実は今も持っています。
宝物ですね。


ですから、私の読書生活は中学校時代から始まりました。


ここでも、実は一時的に読むだけでした。
学校の図書室にあったSF(当時は、<空想科学小説>と呼ばれていました。)や、ミステリのお子様向けシリーズを、時々読んだぐらいでした。
特に、冬の、学期で言えば三学期が多かったですね。
外に出るのが嫌だったからでしょうか。


このようなシリーズ物も、言ってみれば<少年少女文学全集>的なものです。
元々は大人向けの作品をダイジェストしたものだったのです。


そこで、小説のおもしろさを知った、と言えるでしょう。
それが、高校生時代になって、毎日本を読むような<読書家>に育てたのでした。


*本誌で取り上げた本:
『とっぴんぱらりのぷぅ ―田中芳樹のブックガイド―』
田中芳樹/著 光文社 (2009/1/21)

とっぴんぱらりのぷぅ/光文社
¥1,728
Amazon.co.jp


詳細は本誌で!


*本誌のお申し込み等は、下↓から
(まぐまぐ!)『(古典から始める)レフティやすおの楽しい読書』
http://www.mag2.com/m/0000257388.html


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