2011年02月28日(月)

森鷗外を読む:「舞姫」人知らぬ恨

テーマ:メルマガ「楽しい読書」

―「古典から始める レフティやすおの楽しい読書」第53号別冊 編集後記


●古典から始める レフティやすおの楽しい読書●
2011(平成23)年2月28日号(No.53)-110228-人知らぬ恨「舞姫」森鷗外
http://archive.mag2.com/0000257388/20110228120000000.html


森鷗外は、夏目漱石と並ぶ明治時代を代表する文豪と言われています。
しかし、
今では夏目漱石に比べて人気がない、といいます。


《鷗外は、本当に読まれなくなっている。
それは文体の難解さ、劇性の乏しさ、それに、明治四十年代の現代小説の内容をみても、大人の心境が書かれたり、哲学的発想も多く、特に現代の若者には、まさに「古典」化していることは事実である。》
 「編集後記」山﨑國紀 p.278
 『森鷗外研究10』編集同人/谷沢永一・山﨑國紀 和泉書院(平成16.9.25)


岩波書店が平成15年に全国紙に発表した「読者が選んだ私の好きな岩波文庫100」の中に、
夏目漱石は、1位、2位、4位に『こころ』『坊っちゃん』『吾輩は猫である』が、
15、16、49、85位に『三四郎』『草枕』『それから』『門』と、都合7冊選ばれている、という。


一方、鷗外『山椒大夫・高瀬舟』が94位に入っているだけ、だという。
(上記「編集後記」山﨑國紀 p.278)


《これが現実である。鷗外の責任とでも言わなければ言いようがあるまい。》
 (同)


三島由紀夫は、『作家論』(中公文庫1974.6.10)「森鷗外」の中で、


《鷗外崇拝の知的基盤であったドイツ風の教養主義は、ナンバー・スクール(旧制高校)の廃止とともに、永久に去ってしまった。》p.9
《明らかにこういう時代の移りゆきの影響がある。少くとも鷗外が「自明の神」でなくなったことはたしかであって、その代りに「より通俗的な」漱石が、依然若い世代にも人気を保っている。》p.9-10


と書いています。


《少くとも私の育ってきた時代には、「鷗外がわかる」ということが、文学上の趣味(グウ)の目安になっており、漱石はもちろん大文豪ではあるが、鷗外よりもずっとわかりやすい、「より通俗的な」ものと考えられていたのである。》p.10


とも書いています。


《「わかりやすいものは通俗だ」という考えが、いかに永い間、日本の知識人の頭を占めて来たかを思うと、この固定観念がまったく若い世代から払拭された今、かれらが鷗外を捨てて漱石へ赴くのは、自然な勢いだともいえるのだが》p.10


《鷗外は、明治以来今日にいたるまで、明晰派の最高峰なのである。》p.10

と論じています。


『文豪怪談傑作選 森鷗外集 鼠坂』ちくま文庫(2006.8)の編者・東雅夫による、
巻末解説「不安と恍惚と」の冒頭でも、


《森鷗外は夏目漱石とならんで、われわれ日本人にとって「文豪」の代名詞といっても過言ではない作家、すなわち数多ある文豪中の大文豪である。ことポピュラリティの面では、『坊っちゃん』『吾輩は猫である』の国民的人気に一歩をゆずるとは申せ、玄人筋による評価の点では、鷗外が漱石を断然凌駕しているという印象を禁じえない。》


と書いています。


私は、元々短編が好きということもあり、
また、高校生時代に学校の夏休みの宿題に『こころ』を読まされたときの印象の悪さから、
漱石よりも、教科書で読んだ「最後の一句」の印象から、鷗外を好んでいます


とはいえ、鷗外は、創作、翻訳、論文、日記、地図まで多方面に活躍し、
内容的にも創作は小説、短歌、戯曲があり、翻訳も同様に小説あり戯曲あり、
小説では現代ものあり歴史ものあり、小説と呼ぶべきかどうかという史伝あり、と多彩です。


私が今までに読んだ鷗外の作品では、
やはり「舞姫」「雁」「阿部一族」「山椒大夫」「ぢいさんばあさん」「高瀬舟」「最後の一句」といったところを、
楽しくおもしろく読みました。


まずは、この辺をお読みになられるのが良いかと思います。

AD
いいね!した人  |  コメント(0)  |  リブログ(0)
2011年02月15日(火)

読書記録を付ける

テーマ:メルマガ「楽しい読書」

:私の読書論-19-初心者のための読書の仕方を考える
―第52号「古典から始める レフティやすおの楽しい読書」別冊 編集後記


2011(平成23)年2月15日号(No.52)-110215-
私の読書論-19-初心者のための読書の仕方を考える
http://archive.mag2.com/0000257388/20110215120000000.html


今回は、
初心者のための読書について書いています。


初めて本を読もうとする人、
読書の習慣を身につけようと考えている人向けに書いてみました。


本当に初歩的な読書の習慣化の方法についてです。


やはり基本は毎日本を読むということを自分自身に義務付けることです。


義務付けるというと、強制的な印象を受け、
嫌な感じを持つ人もいるかもしれません。


しかし、まあ、なんにしろ、最初は強制的な部分があります。
それは致し方ない。


本を読むことを意識的に身に付けようとするのなら、
まず、ここだけは強制的になるのは我慢してください。


自発的に始めよう、という気持ちをお持ちなら、できることです。



まず10分


これは最初は結構長く感じるでしょう。


毎日(実際には、毎食後、と提案しています。)10分が続けられたら、
絶対変わります。


それぐらい「たかが10分」は長いものでしんどいものです。


三日、一週間、二週間…一カ月。
そこまでくれば、かなり楽になってきます。


いつしか10分のはずが、15分、20分、30分になっているかも…。



【読書記録を付ける】


そこで、もう一つ大切なことは、記録することです。


普通のノートを一冊、A5版ぐらいのノートに読書記録を付けておきます。



表紙に、「読書記録 何年何月何日から」と書きます。

中身は、

冒頭にその「年」を書き、以下1冊ごとに各項目を書き込みます。  


 1.年間トータルナンバー 2.読み始めた日付(読み終えたときは、読み終えた日付も) 
 3.書名 
 4.著者名 5.出版社名・叢書名


これぐらいはメモしておきましょう。


後は、「6.メモ」
自分なりのメモとして、テーマなどを一言、もしくは一行分ぐらい書いておきます。


これは無理に長く書く必要はありません。

ホンの一言でも気になったこととか、
書名だけでは分からないジャンル名とかテーマとか。


(例)----------------------------------
2011年(平成23年)

1 2.15-
古典から始める レフティやすおの楽しい読書
レフティやすお著 まぐまぐ社 メルマガ・シリーズ
古典の名作名著案内、読書論・読書術
--------------------------------------


といったところです。


一言付け加えれば、
まず、読み始めた時に書く


読み終えていなくても、リストアップしておくことが大事です。


読書記録の冊数が増え、リストが長くなって来れば
ちょっとした励みになります。


続ける秘訣です。


そして、読了日の記載のない本が出て来れば、
いずれまた、後日、引き続き読めばいいのです。


あまりにも読みかけが続くようになれば、
自分の中で「どこかで区切りをつけたい」といった気持になるものです。


その気になった時に、また読めばいいのです。


要は、
常に前へ進もうと心掛けることです。


前の本が読みかけのままでもいいから、気にせず、
読みたいと思った本を、読みたい時に、次々と!

です。

AD
いいね!した人  |  コメント(0)  |  リブログ(0)

AD

ブログをはじめる

たくさんの芸能人・有名人が
書いているAmebaブログを
無料で簡単にはじめることができます。

公式トップブロガーへ応募

多くの方にご紹介したいブログを
執筆する方を「公式トップブロガー」
として認定しております。

芸能人・有名人ブログを開設

Amebaブログでは、芸能人・有名人ブログを
ご希望される著名人の方/事務所様を
随時募集しております。