三菱UFJ銀行における、貸金庫の窃盗事件。
発覚、発表後2か月ほどで、やっと容疑者の逮捕に至りました。
犯人が、今も普通に暮らしていると騒ぎにも成っていましたが、なぜ2か月もかかったのか?
理由は、被害者が貸金庫の借主であるからです。
何かがおかしいと感じた借主は、まず銀行に確認したことでしょう。
そこで銀行は内部調査をし、発覚に至ります。
その後、被害者とマスコミへの発表が有り、そこで初めて被害届が出て警察も動くことに成ったからです。
なぜ発覚に4年半もかかったのか
そもそも、最初の窃盗が行われたのは、発覚の4年半前です。
これほど長期にわたって発覚を免れてきたのはなぜゆえにか。
容疑者の供述によると、盗みを働いた金庫の中身を確認に来ることが分かった場合、一時的に他の金庫の中身を入れ替えていたとのこと。
貸金庫は、本来、書類や貴重品などを入れる想定で設けられたシステムです。
お金は口座に入れれば良いわけで、お金を入れるのはグレーだということです。
しかし、中身の入れ替えでごまかせたということは、中身が現金であった可能性が高いと思います。
なぜ口座ではなく貸金庫に現金を預けるのか
口座ではなく、貸金庫に現金を預ける理由は何でしょうか。
口座に現金を預けた場合、電子的な記録が残り、調査が入れば、いくら持っているかが明らかに成ります。
貸金庫に入れるのは、記録を残したくないというのが、一番の理由では無いでしょうか。
記録に残したくないお金は、俗に言う「裏金」です。
主に脱税したお金だと思います。
だからこそ、無く成ったり減ったことに気づいても、言い出せない。
これも発覚が遅れた理由でしょう。
そもそも貸金庫というものの問題
貸金庫の制度が出来た当初は、そんな使い方されることは、想定されていなかったでしょう。
だから行員による窃盗なども想定は無かったと思います。
そのために1人の行員が管理するという、セキュリティが甘い状態になったと思います。
マスコミも、そのセキュリティの甘さばかりを取り上げています。
しかし、そもそも、裏金が預けられ、それを行員が窃盗しても、何年も発覚しないシステムそのものが問題だと思います。
セキュリティを見直すだけでは無く、貸金庫の存在意義そのものを議論すべきではないでしょうか。