待ちぼうけ(童謡)北原白秋、田中耕作 | 海外で子育てしながら、古事記や日本語のお勉強

海外で子育てしながら、古事記や日本語のお勉強

日本の歴史や海外育児、インターネットでライブオンライン教室をオーガナイズしています。
世界中どこにいてもZOOMというオンラインミーティングルームでつながれます!!
貴方も参加してみませんか?(ただいま歴史教室開催中)

こんにちは。

 

今日の覚えておきたい、童謡は、、

 

「待ちぼうけ」ですーー。

 

現代風?

 

 

正統派

 

 

 

 

1.
待ちぼうけ、待ちぼうけ。
ある日せっせこ、野良稼ぎ、
そこに兔がとんで出て
ころり、ころげた

木のねっこ

2.
待ちぼうけ、待ちぼうけ。
しめた、これから寝て待とうか、
待てば獲ものは驅けて来る。
兔ぶつかれ、

木のねっこ

3.
待ちぼうけ、待ちぼうけ。
昨日鍬取り、畑仕事、
今日は頬づえ、日向ぼこ。
うまい切り株、

木のねっこ

4.
待ちぼうけ、待ちぼうけ。
今日は今日はで待ちぼうけ、
明日は明日はで森のそと
兔待ち待ち、

木のねっこ

5.
待ちぼうけ、待ちぼうけ
もとは涼しい黍畑
いまは荒野のの箒草(はうきぐさ)
寒い北風、

木のねっこ

 

 

この歌は、宋の時代に韓非子が作ったお話し(説話)「守株待兔(しゅしゅたいとくひぜをまもりてうさぎをまつ)」から録られたものだそうです。

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

むかーし、昔、ある真面目なお百姓さんが毎日一生懸命畑を耕し、手間暇かけて働いていました。

ある日、木の切りかぶに当たって兎が死んで、何もしなくても楽に食料が手に入りました。

真面目なお百姓さんは、それに味をしめて、それからは、働きもせず毎日、毎日また兎が来て切り株に当たって死なないかと、「待ちぼうけ」の日々を過ごすようになりました。

 

そして、大事に大事に耕して手入れの行き届いていたお百姓さんの畑が、荒れ放題になり、お百姓さんが「はっ」と気が付いた時には、何も収穫できない荒地になってしまいましたとさ。。

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

というお話で、

 

「臨機応変の能力」

 

がないことを言うそうです。

 

 

また、この歌は、

 

「満洲唱歌」ともいわれ、満州に移り住んだ日本人のために作られたものだそうです。当時、満州に移り住んだ日本人は、日本に住んでいるときと同じ教科書を使って勉強していたのだけど、日本で作られた日本の風土に合わせて作られた文部省唱歌が、満州の風土とかけ離れているということで、満州の風土に合わせた唱歌が作られたのです。

 

 

満州の風土に合わせた歌といっても、日本語の面白い表現がたくさん使われていて、満州に住んでいても日本人のルーツを忘れないような歌ですよね。

 

 

 

ところで、

 

海外で生まれ育った日本人の子供たちは、国語の教科書の中に出てくるお話しの中で、たとえば、春の様子などが字が読めて本はスラスラ読めても、教科書に書いてある、日本の「春」のイメージがわかりません。

 

だから、国語の授業の時には、いつも、「春」といって、日本人なら思い浮かぶ、

「ランドセルのにおい」、「新しい気持ち」

「ピッカピカの一年生」、「桜がきれいで、新鮮な感じ」などなど、、

「日本の4月の話」の話もいっしょにするのです。

 

 

春といっても、国や地域によって違うので、住む場所によって違う体験をしているからです。

 

 

ウェールズの子供たちで思い浮かぶ春は、、

 

「イースター」、「チョコレート(イースター)」、「St. David day」、

「ダフォディル (daffodil)ラッパ水仙

 

と、こんな感じかな??

 

たぶん、他の国に住んでいる子はまた違う春を思い浮かべるのでしょうね。

小学2年生の国語の教科書に書いてある「ふきのとう」のイメージなんて、インドとかアフリカにすんでいる日本人の子供にはわからないと思うのです。当たり前ですが。。

 

 

 

国語というのは、「国の物語」というように、その国に伝わってきた物語や大事にしているものを学ぶものです。そして、その国特有の季節感を授業に取り入れることによって、その国独特の価値観を知らず知らずのうちに自然に身に付けるようになるので、その国を故郷と思えるようになるのではないかなと思います。

 

 

だから、現地適応主義の方針で、教科書や、副読本を発行していた当時の南満州鉄道と関東庁が、将来の満州を支える人材を育てるために、満州に親しみをおぼえることのできる教材を用いて教育を行おうとしたこと、 で満州唱歌というものを作ったことがすごいなーと思ったのです。

 

 

 

童謡って、、おもしろいですね。。。奥深い。。。気合いピスケ

 

 

それではまたーー