赤ちゃんが元気かどうかを簡単に知る方法
赤ちゃんが正常に動いていれば赤ちゃんは元気です。
では、正常な赤ちゃんの動きとは?
妊婦さんが胎動を自覚できるようになるのは、初産では妊娠20週前後、経産ではそれよりも数週早いのが普通です。妊娠20週から27週くらいまでの胎動は不規則ですが、妊娠28週頃になると胎児に特有の睡眠リズムがでてきます。
胎児に特有の睡眠・覚醒リズムとは?
妊娠28週以降の元気な胎児は、20~30分ごとに睡眠と覚醒を繰り返しています。胎児が起きている30分の間に胎動があり、胎児が寝ている30分間は胎動がありません。元気な赤ちゃんは決して2~3時間以上寝すぎるなどということはありません。睡眠覚醒リズムが正常であるということは胎児が元気であることを示す大事なサインです。赤ちゃんは生まれるまでずっと20~30分ごとに寝たり起きたりを繰り返しているということを肝に銘じておいて下さい。
大事なのは妊婦自身の「感覚」
胎動を記録する代表的な方法として10回胎動カウント法(10回の胎動を感じるのに要した時間を記録する方法)というものがあります。単に胎動の記録をしてもらって、「10回胎動カウントに2時間以上かかったら連絡あるいは受診」という方法でも悪くはありませんが、なぜ胎動をカウントするのかということを理解しておくのが大切です。上記の正常な胎動リズムをまず理解して、「いつものリズムが乱れて胎動が急に弱くなった」場合に連絡あるいは受診する「感覚重視」の妊娠管理がよいと思います。
妊娠末期は胎動が減少する?
特に初産婦さんの場合、予定日の数週間前から赤ちゃんの頭が骨盤の中に下がってきて固定され、赤ちゃんが動きにくくなるので、胎動が弱くなったように感じられます。しかし、たとえ陣痛が始まっても、赤ちゃんの睡眠・覚醒リズムは続いています。陣痛が始まると痛みに気をとられて胎動どころではなくなりますが、赤ちゃんはしっかり動いています。
予定日近くに胎動が急に弱くなったと感じた場合、心配なら通院先に受診するのが賢明です。姑さんに「予定日前に胎動が減るのはよくあることだ」などといわれても、それを鵜呑みにせず、自分の感覚を優先させて下さい。
どれくらい胎動がなければ受診すべき?
正常なリズムから言えば、1時間胎動がなくても異常です。1~2時間以上胎動がない感じがする場合は受診しましょう。時折、「半日くらい胎動がない」といって受診してくる妊婦さんがいます。単に日中は自分自身が活動しているので胎動が感じられにくいということもありますが、半日も胎動がないのが本当ならば、胎児が非常に危険な状態にあるという可能性が高いです。
今回は、「胎動」の重要性と、その理由を説明しました。妊娠中に注意すべき「サイン」がいくつかありますので、少しずつ紹介していく予定です。
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