「暑いですねー」ここ1ヶ月の患者さんのとの挨拶はだいたいこの一言から始まっています。
地球温暖化、なのか地球沸騰化なのかわからないが、ここ数年の暑さは私が知っている北海道の暑さではなくなってきてます。
それでもなんとか乗り越えてきたのですが、今年は新しい家族のレオン(犬)が我が家に来て、犬は人間よりも暑さに弱く熱中症に気を付けなければいけないと聞いて、あわててエアコンの手配をしました。
まあ本当に暑い。
ところで暑い時の体調の変化はいろいろありますが、やはり一番気をつけたいのは『熱中症』です。
『熱中症』とは以下の4つの病態を含む広い意味の言葉です。
1,日射病(または熱失神)はスポーツ観戦など炎天下長時間じっとしていて急に眩暈がして顔面蒼白になり、最悪意識を失ったりするものです。これは皮膚の末梢血管の拡張に伴い、相対的に体内の循環血流量が減り、脳貧血をおこすと考えられています。
対応としては、日陰などの涼しいところで横になり、休むことで回復します。
2,熱痙攣は、炎天下での運動や労働により、多量の発汗をして水分のみを補給した際に起こる症状で、こむら返りや筋肉の痙攣が起こるものです。体内のナトリウム不足が原因なので塩分やナトリウム入り飲料の補給で回復します。
3,熱疲労は、発汗能力はあるが体温を維持できなくなった状態で、体温が上昇し始める。倦怠感、吐き気などがおこる。
4,熱射病は、熱疲労の状態がさらに進んで発汗ができなくなり体温調節機能の破綻により、体温が上昇し、内臓に不可逆的な障害を及ぼす病態です。最悪命を落とす危険があります。
1と2はそれほど心配はありませんが、一言で『熱中症』といっても熱疲労や熱射病は体温調節機能の破綻なので、体に深刻な問題を引き起こすこともあります。
『熱中症』にならないためのポイントのひとつは暑熱馴化で、ようするに馴れです。
夏の始めや、急な温度上昇で暑熱馴化していない場合は、体温調節機能が追いついて行かない状態で一番危険です。
水分をまめに摂り、疲れたら涼しいところで休憩する。基本的なことですが、体調に気をつけておたがい乗り越えましょう。
鍼灸指圧Sweep
