女心と秋の空というが、当院がある札幌も10月に入り、短い秋に入りました。
朝、天気がいいなと思っていると昼には強めの雨になり、夕方にはころっと晴れたりしています。
冒頭の言葉はそんな秋の不安定な天気と女性の変わりやすい心模様を表現する言葉ですが、
最近では秋の天気のように不安定な自律神経に悩まされている女性が多いようです。
その中でもパニック発作を訴える方が増えてきたように思います。
パニック発作は突然に動悸、呼吸困難、自制できない恐怖、めまいなどが起こり実際に死に至ることは無いが本人的には死を意識するほどの苦しさを味わうこともある疾患です。
交通事故など実際に身体に危険が迫った際には誰でもそういった状態になるが、所謂パニック発作と言われるものはそういった経験とは関係なく、精神的または身体的にストレスに晒された際に起こることが多いようです。過去の経験から引き起こされる心的外傷後ストレス障害(PTSD)とは違う疾患で、まだ明確な機序は分からないことが多い様ですが、私は自律神経系の異常の一つだと考えています。
病院では抗うつ剤やカウンセリングなどの治療がある様ですが、抗うつ剤は副作用や薬剤性の疾患のリスクがありますし、基本的に身体の問題があるのでカウンセリングだけでは限界がある様に思います。
鍼灸には呼吸を深くしたり血の巡りを良くしたりする力があり、それが自律神経系の疾患には非常に有効です。
初めは不安ばかり訴える患者さんが帰りには世間話をして帰っていきます。