フィリピン・ラウンドトリップノート
『 2005.1.9
とうとうこの日をむかえた。旅が始まった。今朝、ミキとスタートの握手をして出発。お互いテンションが少し低めなのは、期待と不安がないまぜだからだろう。じゃ、行くかって感じで、あっさりとした始まりだった・・・』 (原文そのまま)
やっぱりうまく寝付けず、少しウトウトしただけで目覚ましのアラームが鳴った。 AM4:50。
コーヒーを一杯だけ飲んですぐに出発だ。
日記だけは毎日ネッチリつけていこうと心に誓い、玄関の鍵を閉めた。
寒い中、荷物をゴロゴロ駅まで急ぐ。
これから真夏のフィリピンに向かうのにダウンジャケットはかさばるだけだ。
よってトレーナーにウインドブレーカーという春先のようないでたち。吐く息も白い。
早朝にもかかわらず、成田空港行きの京成電鉄の車内は座席が埋まるぐらいの乗客がいた。
大半がスーツケースやボストンバックを足元に置いている。
みんな澄ましたような顔をしているが、きっとそれぞれのストーリーがあることだろう。
空港に着くと、僕はすぐさまトイレに直行し両方の用を済ませた。
薄着に加え、車内を吹き抜けるスキマ風にやられてお腹を冷やしてしまったようだ。
もしかすると、その原因は“冷え”だけではないのかもしれない。
・ ・ ・
僕は空港の出発ロビーの雰囲気が好きだ。
旅人たちの出発直前の高揚感が、波動のように伝わってくるような気がするからだ。
予約してあるチャイナエアラインに乗り、台北へ。約3時間のフライト。
中正国際空港で、マニラ行きの便に乗り換えるべく搭乗ゲートに移動する。
窓の外は曇りがちで、パッと見たところ日本の風景とさして変わらない気がした。
漢字だらけの文字表記が、唯一異国に来た事を実感させるぐらいで。
台湾は帰りの楽しみとしてとっておこう。まずはマニラへ。
・ ・ ・
予定通り、午後4時にニノイ・アキノ国際空港に到着する。
飛行機から降りると、熱帯特有のムッとするほどの甘い香りに包まれた。
思いのほかカラリとしていて、まぶしい太陽と風が何とも心地よい。
手配しておいたトラベルエージェントのスタッフ、ミセス・ローズさんと落ち合い、一泊だけステイするトレーダーズホテルに向かった。
ホテルに着き、ローズさんと明日のピックアップの時間等を確認して僕達は客室へ。
窓からメトロマニラの景色を見下ろして深呼吸した。
早速短パンにはきかえて、カミさんとロビーにあるラウンジに腰を下ろし、サンミゲルという名のフィリピンを代表するビールで乾杯した。 ゴクゴク。ウマいなぁ。
僕達の泊まるこのトレーダーズホテルは、かのシャングリラグループの経営で手ごろな値段のわりには立派なホテルだ。
だけど・・・・・・・。
いわゆるフィリピンの女性を目当てにやってきた日本人のオジさんでフロアがごった返していた。
もちろん中にはお互い深く愛し合っているカップルもいるだろうし、本当にフィリピンを愛してやってくる人もいるだろう。僕の歳の離れた知り合いにもフィリピンでステキな結婚生活を送っている人もいる。
だがしか~し・・・・・その格好ときたら、
・薄くなった頭髪を無理やりブリーチして、まるで皮膚病を患ったオランウータンのような人。たいてい、サイズの合っていないジーンズの上下だったりする。
・短パンを履いたはいいけど下に何を合わせたらよいか分からず、白のハイソックスに合皮のビジネスシュ-ズといういでたちのオジさん。その理由はきっと“軽いから”に間違いない。
・スラックスを胃の辺りで締め上げ、皮製の小さなウエストポーチをパンパンにさせて腹に巻きつけているオジさん。おそらく大事な物一切合財をぎゅうぎゅうに詰め込んでいるんだろう。それにしてもハイウエストにもほどがある。チマチョゴリじゃないんだから。
と、いった具合にツッコミどころ満載の人々のオンパレードなのだ。
そして圧倒的に横柄な態度をとる人が多い。
僕達は広いラウンジの片隅でしばらく黙ってその光景を眺めた。
はっきりいって気持ちのいいものではない。
どうにもできない事だけれど。