*本日2025年2月21日、第5代国王は45歳を迎えます。
そこで今回はバイオ・ブータン社のチミさんが書いた英文の原稿を
日本語に翻訳して、お祝いを兼ねて国王の生い立ちをご紹介させて頂きます。
སྐྱེས་བའི་ཉིནམ་ལུ་བཀྲ་ཤིས་བདེ་ལེགས། お誕生日おめでとうございます
国王ジグメ・ケサル・ナムゲル・ワンチュク陛下は、1980年2月21日に
ブータンの首都ティンプーで第4代国王ジグメ・シンゲ・ワンチュク陛下と
アシ・ツェリン・ヤンドン・ワンチュク妃の間にお生まれになりました。
ティンプーの中学を卒業後、米国マサチューセッツ州にあるフィリップスアカデミーと同じくマサチューセッツ州アッシュバーンハムのクッシングアカデミーで
高校を卒業されました。その後、同州内の私立大学ホィートンカレッジに入学し、
英オックスフォード大学のマグダレン・カレッジで国際政治学を履修し
卒業されました。陛下の趣味は、バスケットボール、写真撮影、
サイクリングと知られており、それらを楽しむ姿をよくお見受けします。
陛下は2008年、28歳のときに第5代国王として戴冠されました。
この戴冠式で行った有名な演説があります
「私の治世を通じて、私は決して国王として皆さんを支配することはありません。
私は親として皆さんを守り、兄弟として皆さんを大切にし、息子として皆さんに
仕えます。私は皆さんにすべてを捧げ、何も自分のものにはしません。
私は善良な人間として生き、皆さんがそれを子供たちに示すべき模範として
ふさわしいと思っていただけるような生き方をします。
私には皆さんの希望と願いをかなえる以外、個人的な望みはありません。
私は常に昼夜を問わず、親切、正義、平等の精神で皆さんに仕えます。」
この演説は、すべてのブータン国民の心に刻まれました
「東南アジアのウィリアムとケイト」として知られる陛下とアシ・ジェツン・ペマ妃との出会いはペマ妃が7歳の頃、若き王子殿下(当時は王子)に出会い、
彼に強く興味を持ったペマ妃は無邪気に結婚の申し出をされたそうです。
この出来事は未来の国王の心に刻まれ、陛下は「成長したら結婚しよう」と
約束されました。約14年後の2011年、陛下とペマ妃は結婚されました。
現在9歳の王太子・4歳の王子・1歳の王女の3人のお子様がいらっしゃいます。
陛下は庶民の王様として人気があり、新型コロナウイルス禍では国民の安全を守り
状況を確認するために、自身の健康を顧みず全国を回られました。
また、陛下は教育現場を訪問し、生徒たちに「今日の若者は明日の未来」と語りかけました。陛下が学校を訪問された翌日は学校が休みになる
子供たちが喜ぶことを陛下はご存知です
現在ブータンで行われている最大のプロジェクトは
「ゲレフー・マインドフルネス・シティー(GMC)」です。国王肝いりのプロジェクトとして数年間にわたり計画され、2023年の建国記念日に発表されました。
ゲレフー・マインドフルネス・シティーは独自の法律と行政システムを持ち、
海外の投資を呼び込むことを目的としています。ブータンの文化・アイデンティティ・再生可能エネルギーを中心にして、環境負荷が少ない都市生活を推進しています。これによって失業率を下げるのみならず、海外からの労働者や投資を誘致し、
ブータン人が海外に出稼ぎに行かなくても良いようにします。
私は学校訪問や王室の結婚式の際に陛下をお見受けする機会がありました。
近くにいらっしゃるだけで雰囲気が変わり、陛下は優しさをもって人々に接し、
生活について尋ねられます。陛下をお見受けしたりスピーチを拝聴するだけで、
陛下に認められ感謝されるよう、国のために何かをしたいという衝動にかられます。
いつの日か、レイ・ブータンの貢献が陛下に認められることを願っています。
མི་དབང་མཆོག་སྐུ་ཚེ་རིང་བར་ཤོག། 陛下の弥栄(いやさか)をお祈り申し上げます。
趣味の一つ、バスケットボールを楽しまれる国王陛下。
左が国王陛下。右が文化や教育、環境保護活動に積極的に活動されているペマ王妃。
陛下は自然災害の被災地を訪れ、避難や復旧が進んでいるか、
そして人々が何を欲しているか率先して確認されます。
※写真は国王のInstagramより転載
https://www.instagram.com/kingjigmekhesar/?hl=ja