覚せい剤の恐ろしさ
覚せい剤、怖いですね。
一度手を出すと、二度と抜け出すことができない、再犯率が恐ろしく高い犯罪の一つ。
一時期、よく覚せい剤取締法違反の弁護をやりましたが、テンションの浮き沈みの激しさは手をつけられず、話がかみ合わない。
決まってはめられたという主張。
そして、被害妄想。
この被害妄想は、足を洗えたとしても後遺症としても残るようですね。
昔良く春先になると現れた常連の相談者の方がいました。某団体に命を狙われていると。
歯を悪くして歯医者へ行ったところ、電波の受信機を埋め込まれたと言ってました。よくよく聞いてみると、昔、覚せい剤で服役したことがあるとのことでした。
覚せい剤で逮捕された方は、最初の10日間の勾留期間と延長後の勾留期間では、話される内容が全く異なることも多いですね。薬が抜けて少しは冷静になるのかも知れません。
弁護を受けると、どこで入手したのか、誰からいくらで入手したのか、など刻銘に記載された調書を目にすることになりますが、それはそれはいとも簡単に手に入るものです。そこがまた恐ろしいところですね。
白い粉。実際は半透明の結晶体なので、粉という感じではないですが、人を廃人に貶めるようなものを、使用させて虜にさせ、足下を見て高い値段で売りつける…全く許せない輩です。
使ってしまった方は、一人では絶対に抜け出すことができません。法廷で、家族や友人の前で涙を流しながら反省し、「もう二度とやりません!」と必ず告白しますし、皆それを信じようとしますが、裏切られるのがオチです。裁判で終わりではなく、刑務所へ行って終わりではなく、その後の周りの人間のサポートが非常に重要だなと思います。