相続税対策の落とし穴 | 法律税務研究会ブログ

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平成27年1月1日以後に開始した相続について相続税の基礎控除(課税対象とされない金額)が6割に縮小されました。この改正により、相続税の申告が必要となる相続が増え、相続税対策のご相談をいただく機会が増えました。

様々な対策があるのですが、その中には注意が必要なものがあります。

 

例えば、生前にお墓を購入する、という方法があります。お墓を購入すると現金という財産が減り、お墓という財産が増えるのですが、普通のお墓は課税対象外となっているため、相続税の計算上は現金という財産の減少だけが反映され、結果として相続税が安くなる、という仕組みです。もしお亡くなりになられた後に購入した場合、相続開始時点では現金という財産が残っているため、減税効果はありません。

この方法の注意点は、分割購入ではなく現金一括で購入しないといけないところです。もし分割で購入した場合は、お墓という財産は課税対象外となる一方で、その債務も債務控除(マイナスの財産を差し引くこと)の対象外となるため、未払分について減税効果を得ることができません。

 

また、配偶者や子供に毎年110万円ずつ現金を贈与するという方法も有効です。ただし、相続開始日前3年以内に行われた贈与については相続税の計算に取り込まれてしまうため、その分については減税効果がなくなるため注意が必要です。この持ち戻しを防ぐためには、相続人でない孫や子供の配偶者に贈与するといった方法があります。相続人でない方への贈与は持ち戻しがありませんので、贈与の都度、相続財産が確実に減少していきます。

この方法の注意点は、孫の年齢や、通帳等の保管方法によっては贈与契約の有効性が疑われ、名義財産として課税されてしまう可能性があることや、もし子供夫婦が離婚した場合、贈与した現金が離婚した子供の配偶者のものとなってしまう点です。

 

生前に行う相続税対策は税額に直結するので、少しでも疑問があれば税理士にご相談下さい。

(吉元 祐馬:税理士)