介護生活を終え、セカンドライフ満喫中のアラ還主婦ミセスラベンダーです。
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長い介護生活が、母の緊急入院で終わりました。いつものように、退院後は介護がまた始まると思っていましたが、今回は本当に終わり…。けれど私を呪縛する母の執念は終わりませんでした。
呪縛と介護の日々は、以前投稿していた記事に詳しく綴ってます
退院後は?
入院中、母からの電話が毎日続きました。
母の希望で個室だから、スマホも取り上げられないのです。
入院当初は、腰の調子やリハビリの話。
どれほど痛いか訴えてきたり、看護師さんや食事への不満がほとんどでした。
しばらくすると、リハビリが順調で、すぐ帰れるような話しぶりになりましたが、それは「絶体に帰るからね!」というメッセージです。
実際には、別の骨を圧迫骨折して退院が遠ざかりました。
すると今度は、やぶ医者だの最低の病院だのと言い出します。食事が酷くて、治るものも治らないと差し入れを要求。○○のお寿司! ○○の焼き肉弁当!と…。
そう、いつも入院すると病院食を拒絶して差し入れを求めるのが母の常。透析しているから本当は食事制限が必要。毎回、担当医からはダメ出しされるけど、ハンガーストライキ状態を続ける母に担当医も折れるのです。痩せ細り、透析にも支障がでるほど心臓の状態が悪くなっても食べないから。その執念は凄まじい
担当医も仕方なく、最低限の条件つきで許可します。今回も要求された寿司、焼き肉弁当、果物、お菓子と 要求はどんどんエスカレートしていきました。受けとる看護師さんも驚くほどの差し入れに呆れ顔
食べたいものを食べ、電話でしゃべる声も元気になってくると、「リハビリで手を持ってもらったら、歩けたわ」とアピールし始めました。
確かに理学療法士さんの補助で少し歩けたようですが、透析室への行き帰りはストレッチャーや車椅子。血圧の上が60~80では、とても歩けたもんじゃありません。上の血圧ですよ⁉️ 下じゃなくて。
もうそろそろ退院だと電話してくる母に、私の心もゾワゾワしてきました。また介護をしなくちゃいけない。また毎日わがままを言われて、気に入らなければなじられる
コロナ禍で面会禁止なのが、私にとってせめてもの救いでした。
そして入院2ヶ月を過ぎようという頃、圧迫骨折は治ってきているので…と病院からお話が。
今回は今までの入院とは違って、病院の相談員さんとの面接がありました。
「退院後はお家で介護を続けられますか? 今の急性期病棟では3ヶ月が限度なので、透析に通われるのが難しければ、療養病棟に移って当院で透析を受けることもできますが…心臓もかなり弱ってきていますので。」
驚きました。そんな選択もできるの?と。
相談員さんによると、透析センター併設の介護施設というのも選択肢の1つでした。
死ぬまで在宅を希望してる母の気持ちはわかっていました。その気持ちを尊重して、余命宣告もされたんだから…と在宅介護を続けた日々が蘇りました。
「最期のお願いやから! 透析以外はベッドの上で静かに過ごすから!」そう言って退院してきては、家で先生や友達を招いて手芸教室してもらったり、車椅子で買い物に連れていってくれないと怒ったり。
歩けなくなったのは連れ出してくれないあんたのせい!と言ったり。
好き嫌いばかり言って、気分しだいで食べたり食べなかったり…思いつきでいろんなものを買いに行かされたり。
下の世話とかの介護だけでは済まない、あらゆる要求がエンドレスで続く毎日。
もう我慢しなくていいんだ! 普通の生活をしていいんだ!ホッとするような嬉しい気持ちが溢れる一方、そんな自分を冷めた目で見ている私がもう1人。
やっと掴めた自由への糸口でした。
それなのに私の口からは「いえ、母は在宅を希望していますので、退院後は家で面倒をみます。透析は今まで通りヘルパーさんの助けを借りて送迎します。」
母の思いを最優先する習慣が、私にそんなことを言わせたのでしょう。
それが、幼い頃から刷り込まれた『母の呪縛』の根深さ。
けれど家に帰り1人になると、暗黒に飲み込まれていくようななんとも言えない気持ちになりました。「どうしてあんなことを言ってしまったんだろう。こんな生活から脱出できるチャンスだったのに…」
涙が溢れだしました。
どうして? どうして私はあんな事を言ったんだろう。
突然、息が吸えなくなりました。
椅子に座っていることもできなくなり、手足がしびれ…崩れ落ちた床の上、ハナちゃんが心配そうに私の手を舐めてきて正気を取り戻した。
過呼吸。時々あることだけど、その日は酷かった。念のため袋をエプロンのポケットに入れてあったので、それを口にあて目を閉じました。
「やっぱりダメ! 母の気持ちを1番大切にする必要ある? 10年余り介護してきたよね。自分を大切にするのは罪? 一番大切なのは自分の未来でもいいよね? 夫とハナちゃんと楽しく暮らして何が悪いの?」
やっぱり無理だ
これを逃したら、もうチャンスはない。
自分が壊れる前に終わらせよう。
私はスマホを手に取り、病院の番号を押しました。
続きは次の投稿で
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