本日は家具の名前についてのエピソードをご紹介いたします。

 

・・・

 

私たちが大好きな家具のひとつに、「Bonheur de jour:ボヌール ド ジュール」と呼ばれるものがあります。

ライティングビューローの上に棚や引き出しなどの収納スペースが備わった家具を指し、

Bonheur(幸せ) de(~の) jour(今日)、つまり「今日の幸せ」という意味です。

 

 

由来を知らなくても、なんとなく暖かい気持ちになる名前。

それだけを聞いても家具には結びつかない なんとなく暖かいその名前には、そう呼ばれるようになるまでのお話が

フランスの古い家具の詳細を網羅した専門書にしっかり記載されています。

 

 

ボヌールドジュールは女性用の家具として作られました。

ここで恋人へむけてラブレターを書いたり、また彼からもらったラブレターを引き出しへ仕舞い、出して読み返すたびにこの上ない幸せを感じた・・

そのようなエピソードが、由来の一つだとのこと。

つまりはラブレターに限らず女性のプライベートな時間のすべてをこの一台の前で行い、この家具を前にする時間はいつも幸せに満ちていたことから、「今日の幸せ」という名前が付けられたのです。

 

 

現存する、いわゆる“アンティーク”の家具たちが作られたのは、だいたい150年ほど前のものが多いですが

娯楽の少なかった当時の人々にとって、読書をしたり手紙を書いたりすることは特別な時間でした。

そしてそんな時間を持つことはすべての人に許されたわけではなく、さらに自分専用の家具までもつことは上流階級の者だけに許された大変贅沢なことでした。

 

そのような背景で使われていたいわゆる“贅沢品”ですので、

ボヌールドジュールには特別ぜいたくな装飾を施された華やかなものが多くあるのは、とても自然なことでしょう。

 

 

確かな材料と技術で作られた家具は、100年以上経ってもわずかな歪みもなく驚くほど素晴らしい状態で残ります。

上流階級者だけが持つことのできたボヌールドジュールは、そのような高級家具が多いため、大変華やかで保存状態も素晴らしい一台に出会えることが多いのです。

(何度も言うように贅沢品ですので、多くあると言ってもその絶対数は大変少なく、フランス現地でも簡単に見つけられるものではありません。)

 

 

大切で特別なものをこの家具に仕舞いこみ、生涯の共としてとても大切にしたという、Bonheur de jour:ボヌールドジュール。

愛の国フランスらしいエピソードとその華やかな姿に心躍る、特別な一台です。

 

お写真は、当店でご紹介してきたボヌールドジュールたちの一部です。

どれもとても素敵ですよね!

 

 

最後に

私たちがご紹介する情報のソースは、アンティーク家具の名称や作り方、材料や製作者などなどありとあらゆる知識が網羅されたフランスの専門書です。

本場の専門者が記載したものですので間違い用のない確かな情報であるということには自信をもっていますが、それをいざ発信する私が間違っていれば、元も子もない話です・・

 

ロホンに専門書を読んでもらって、微妙なニュアンスの違いなどが生じないように何度も何度もロホンに確認して皆様へご紹介させていただいていますが、

万が一私の理解不足によって違ったニュアンスでお伝えしてしまっている場合は、判明次第訂正いたします。

 

 

私とロホンができる限りのアンティークについてのお話を、ちょこちょことご紹介してまいりますので

ご興味のある方はまた読んでみてくださいね

http://www.laurentcluet.jp/index.php

 

 

 

Bonne journée

Laurent Philippe Cluet
Antique shop Yokohama - French tradition - 18&19th century techniques and material
アンティークショップ横浜 - フランス伝統家具 - 18&19世紀当時の技法と材料を忠実に