6カ月ぶりに発売されたダイヤのAコミックス。32巻。ざっと通しで読んでみた。

 

ストーリーが「フィナーレ」へと向かいつつあるのを、初めて感じた。

色々あったこれまでのことが、まとまりつつある。

31巻までは、そういうことは感じられなかった。稲実キャプテン福井の実情が明らかにされたりとか、新しい要素が紹介されてたしね。(福井のことは、以前書いた↓)

 

 

 

 

私が32巻で「おおっ!」と思った点、5つにまとめてみたよ。

 

 

32巻の注目点① しょっぱなから激アツの戦い。

前巻の最後で、稲実は青道に逆転されたばかりなので、

稲実エース成宮の「くやし~い!リベンジじゃ~!!」という感じで描かれ始める。

 

稲実の成宮と青道の降谷というピッチャー同士が刺激し合って、どんどんお互いに高め合っていく。1学年上の世代最強ピッチャー成宮と張り合えているのだから、降谷も相当なもの。でもそれは彼一人の力じゃない。同じチームのライバル沢村が控えていてくれるから、ペース配分無しに最初から全力投球できる。

 

注目点② 成宮の微妙な変化。

成宮のピッチングはどんどんと高みに上がっていく。31巻までに見られたひとりよがりな感じが薄れていくような気がした。キャッチャー多田野との関係も変わってきたように見える。わがままな王様もついに名君に?

 

これは嬉しい。精神お子様のまま高校卒業だなんて、かわいそうだ。

 

 

夏の汗まみれの大会6回裏、降谷はヘトヘトのはずなのに、ピッチングは最高潮。

 

注目点③ 降谷の軌跡。

彼は投げながら自分の青道での軌跡を振り返る。高校でチームメイトと出会い、精神的に大きく成長した。それが球威アップに繋がってるんだろう。応援する降谷ママは、立派になった息子の姿を見て、涙を流す。

 

 

 

 

注目点④ バトンタッチ!

7回裏、青道はついにピッチャーを降谷からエース沢村に交代。降谷はピークの状態で沢村にバトンを渡した。

私はオリンピック陸上の400メートルリレーを思い出したよ。トップスピードでバトンを渡す。

 

この交代シーン。チームの仲間に見守られる2人。めちゃくちゃカッコいい。

 

 

 

この漫画、カッコいいし、熱いし、面白おかしいし、リアルだし、愛にあふれてるし、最高だ!

 

 

交代直後、沢村は珍しく冴えない立ち上がり。でも、ちゃーんと自分で修正。冴え冴えに。カッコイイ沢村。

 

 

 

注目点⑤ 沢村の軌跡。

彼の青道での軌跡を振り返るシーン。技術的な進歩がメイン。これも人との出会いがあったから。沢村はメンタルと体力は元々最強クラスだったが、入学直後の野球技術はほぼ素人だった。1年で驚異的に進歩した。クリス先輩、その他皆さまの

おかげです!

 

稲実チームは、沢村が去年とはまるで別人、今や手強いピッチャーであることを認めた。その上で攻略しようとするんだねー。

…というのが32巻のあらすじ。

 

 

人は人を通じて成長する。

 

降谷も沢村もそうだった。