Outlander: A Novel (Outlander, Book 1)  (アウトランダー 時の旅人クレア 1 (ハヤカワ文庫NV) )』は私の好きな本のひとつ。ずっと以前に1巻目を読み、その話が2巻、3巻と続いていることをしり、現在、3巻目の『Voyager』を読んでいる。1700年代のスコットランドを舞台としたタイムトラベルによる長編SFラブロマンス(Diana Gabaldonダイアナ・ガバルドン著)ラブラブ

『Outlander』の本の話はまたあとで書くとして、『Outlander』ではこの「Gingerly」という言葉を良く目にしたので書き留めようと思った。(『アウトランダー』スコットランドの雄大な自然がバックのラブロマンス

「Gingerly」と聞くと、「Gingerly」という単語の中に、「Ginger 生姜」のいう単語がはいっていて、Quicklyとか、Slowlyとかいうように「...ly」は副詞ってことで...

う~~ん、生姜の副詞ってどういう意味なんだろう~。生姜の味にちなんだ副詞か?キョロキョロ

「からい、にがい」→ 「キビシイ、ツライ」とか、「大変」ってこと?びっくり

実は全然違ってて、「Gingerly」の意味は「非常に慎重に、極めて用心深く」*です。なぜ、Ginger生姜の副詞がこのような意味になるのか謎だったので、オックスフォード英語辞典で語源を調べてみたら...

語源は不明だけど、推測としてあがっているのは12世紀頃使われていた古いフランス語の「繊細に、上品に」という言葉が語源だったのではないかということでした。

実際、1500年代は「Gingerly」が「繊細に、上品に」という意味だったそうで、変化の経緯は不明だが、「極めて慎重に、非常に用心深く」という意味にかわったそう。

「極めて慎重に、非常に用心深く」と言いたいのであれば、通常、「cautiously」**「carefully」を使いそうなものだなと思ったけど、ここで敢えて「Gingerly」と使ったのは、「cautiously」にはない、Gingerlyの語源にも含まれているような繊細で穏やかな動きが含まれていることをほのめかしたからなのかな。

それにしても、小説などを書いたりする場合、たくさんの語彙や表現を使用して書いたりで、通常、同じような表現や言葉を何度も使用することはなかったりと思っていたので、何でよく使われてるのかなぁ~と思った。

もちろん、有名な作家さんに「語彙がない...」なんていうことはないだろうし、1700年代のスコットランドを舞台としたこのお話のシーンを説明するのに良い言葉が「Gingerly」だったということかなと思ったり。Diana Gabaldonダイアナ・ガバルドンのお気にいりの言葉とか、その時期「Gingerly」がマイブームだったのかなぁ...

と想いを馳せるのでした。流れ星


*ジーニアス英和辞典 第6版 大修館 参照
**「cautiously」は潜在的に危険やリスクを避けるために躊躇、警戒している時に使用される(オックスフォード英語辞典 参照)