ランドスケープの基本となる要素は植物です。従ってランドスケープに携わる人は植物が好きでないとできないし、植物に関する多くの知識が必要です。しかし、設計に携わる人が植物に関する生きた知識を習得するには常に山を歩き回り多くの緑に接するか多くの現場を経験する必要があります。しかし、そのような機会に恵まれない人はどうすればよいか。家にいながら生きた植物の知識を得る方法があります。それが盆栽です。植物の性質だけでなく、土壌や剪定、管理など、造園に関する多くの知識が学べます。盆栽というと長年育てた松を思い浮かべますが、元々は、盆は植物を育てる器、栽は植物を表しますので、要は器に入れて育てた植物を広く盆栽と言います。今はやりの苔玉も昔からの盆栽の技法を応用した物であり、苔を器とした盆栽です。また、複数の植物を植えて器の中で自然の風景を描く手法もあります。これは造園の配植センスを養うのに役に立ちます。また、植物は購入するだけでなく街路樹や山の中の樹木を少し切ってくるだけで増やせます。植物を増やす挿し木や実生の技術も学べるのです。これらは決して難しい技術ではありません。要は誰でも簡単に作れるのです。あとはどのくらい長く持たせられるか、美しく作れるかが問題となるだけです。特に、休日も家にいることが多い私にとって、植物の知識をさらに深めるにはいい方法です。ということで、昨年から盆栽を始めました。正月向けにも作ってみました。万両、オタフクナンテン、スイセンの寄せ植えです。


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