・ソウル大教授が「慰安婦強制動員、土地収奪はなかったと言明」 ~盲目的反日主義から脱せるのか~ | アジアの真実

・ソウル大教授が「慰安婦強制動員、土地収奪はなかったと言明」 ~盲目的反日主義から脱せるのか~

■教科書フォーラムの安秉直、「慰安婦は自発的」妄言で波紋:デイリー・サプライズ(韓国語)

 最近「4.19学生運動、5.16革命」波紋を投げかけた教科書フォーラムの余波がいまだ冷めやらぬ中、ニューライト財団理事長を引き受けている安秉直ソウル大名誉教授が6日のMBCテレビ「ニュース焦点」に出演して、日帝時代の慰安婦強制動員の証拠はなく土地収奪もなかったと言明して、再び波紋が予想される。  

 安教授はまた、我が国が日本の誠意ある過去清算を要求していることについて、過去よりも今後の韓日関係をどうすべきかが重要だとして、「過去に被害にあった人でも、今自分にとって幸せな条件を過去に侵略した人が出してくれるのなら、それまで拒否する理由はないと思う」と述べた。

 安教授はこの日のインタビューで、慰安婦がいたことを否定する人はないとしながらも、「問題は強制動員だ。強制動員されたという一部の慰安婦経験者の証言はあるが、韓日とも客観的資料は一つもない」として、慰安婦動員の「自発性」を強調した。

 記録がないからといって強制性に対する評価を留保するのは間違いではないか、という司会者の質問に安教授は、「軍隊慰安婦や一般慰安婦の生活は悲惨きわまりない。私たちはそのことに目を閉ざしてはならない。韓国にも私娼窟という慰安婦が多数いるが、そうしたことを無くすためには、なぜそのような現象が発生するのかを研究せねばならない。無条件強制によってそうした現象が起きる、とは考えられない」などと、とんでもない返事をした。

 安教授は更に、慰安婦業者のうち半分は朝鮮人だったとして、「(当時)朝鮮人が何の権力で強制的に動員したというのか」と主張したりした。

 安教授はただ、軍が強制動員した可能性があると思って自分は韓国挺身隊問題対策協議会と共同で調査をしたと明らかにしたうえで、「3年活動してからやめた理由は、彼ら(挺身隊対策協)の目的が慰安婦の本質を把握して今日の悲惨な慰安婦現象を防止することではなく、日本とケンカすることだったからだ」と主張した。そんな調子の反日運動が今日の私たちにとって何の意味があるのか、という疑問から挺身隊対策協との活動をやめたということだった。

 安教授はまた日帝時代の土地収奪問題について、「公然たる土地収奪はなかったようだ。当時、国有地は朝鮮王室の物だったが、これを朝鮮総督府の所有にした。掠奪と言えば掠奪だが、掠奪というより朝鮮王室の所有を国家の所有にしたものだ」と、当時の朝鮮総督府を国家と同一視する発言をしたりした。

 安教授はまた、韓日両国が善隣のパートナーになるには日本の謝罪が必要ではないかとの質問に対して、「それでは問題解決にならない。今後どんな関係を持てば我々の歴史的課題がうまく行くのか、を考えるべきだ」と答えた。「日本が過去を否定して嘘をついていても未来のために善隣の関係に行くべきだというのは飛躍した考えではないか」との司会者の反問に対して安教授は、「そうではない。過去にどれほど被害を受けた人でも、今自分にとって幸せな条件を過去に侵略した人が出してくれるのなら、それまで拒否する理由はないと思う」と発言した。

 安教授は更に、「現在の我々の生活に何が役に立つのか、現在の我々の貧しい隣人のような状況を無くすために韓日関係をどうしてゆくべきか、を悩むのが真の国家指導者の姿勢だ」と強調して、現政権を批判した。安教授は、「過去の何が悪く何が正しかったを根掘り葉掘り調べても現実には全然役立たない。ちょうど盧武鉉政権のやり方で、逆に行き方だ」として、「私たちが協力すれば国がうまく行くのに、独島やら靖国やら何の解決の見込みがないことを持ち出して何年も始終ケンカばかりしている。こんなことをするなと言っているのだ」と表明した。


 歴史認識においても事実をもとに語っており、推論や捏造の類が入っておらず、また結論についても、解決の見込みがないことを持ち出してケンカするのではなく建設的な今後の日韓関係を考えるべきだとしています。実に正論です。以前にも、同じソウル大の李栄薫という教授が同様の主張をしていますが、社会的な制裁を受けています。それについては以前の記事 にも書きましたが、韓国においては、ちょっと調べればわかる事実でも、それが韓国社会においては黙殺、及び封殺されてしまいます。社会的に認知されるのは事実よりも”反日”という概念と合致した事項だけです。私は以前この現象を”盲目的反日主義”と呼び、問題なのは大半の韓国人がそれに気づきさえしておらず、このままでは韓国という国は将来大きなツケを支払うことになるだろうと主張しました。

 今回李栄薫教授をはじめ、盲目的反日主義に陥らずに事実に基づいた建設的な意見を公の場で発言できる学者が現れはじめていることは素直に評価し、歓迎すべきことだと思います。あとはこれを韓国社会が受け止めることができる状態まで成長ができるかどうかです。問題を指摘する人物が現れるところまで成長できても、社会がそれを受け入れる状態になっていなければ意味はありません。今回主張を行った安秉直教授が、李栄薫教授の時のように再び社会的制裁を受けるようなことがあれば、残念ながら韓国社会は全く成長が見られていないということになります。この問題の今後の動向を見守りたいと思います。


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参考書籍:

日韓「歴史問題」の真実 「朝鮮人強制連行」「慰安婦問題」を捏造したのは誰か
西岡 力
4569643167

「反日」の超克 中国、韓国、北朝鮮とどう対峙するか
西村 幸祐
4569643663