1907年の金融恐慌を昨年の金融危機と重ね合わせる。金融市場にさまざまな力が収斂するいわゆる「パーフェクト・ストーム」が起こったため危機が生じたとする。その要素は以下の7つの点を挙げている。

① 体系的構造
② 急速な経済成長
③ 不十分は新バッファー
④ 危機をあおるリーダー
⑤ 実体経済の危機
⑥ 過度の恐怖、拝金主義
⑦ 集団的行動の失敗

ザ・パニック/ロバート・ブルナー

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リーマンショック前に書かれたものだが、相当な部分を言い当てている。
読みながら全くその通り、おっしゃる通りって感じです。

① 流動性が金融を支えており、なんらかの理由でその歯車狂った時に危機が起こる。
② 中国のジレンマ。統計数値が信用できない。軍事は内乱鎮圧のため。経済成長が止まると今の政府では抑えきれない。インフレを押さえない理由は治安のため。物価上昇より金利は低めに設定、実質金利はつねにマイナス。過剰流動性・資源備蓄等のバブル経済はいつかは弾ける。それらを是正できるのは変動相場制だが、米国だけがそれを中国にせまりつつあるのは、そういうことか?
③ 日本の失われた10年は、産業構造改革を先送りにして、財政出動、円安と金融政策でのみ解決しようとしたことによる(流動性の罠に陥っている)。官僚政治のつけは必ず回ってくる。国債危機(戦時中の国債発行規模に匹敵していると指摘)の予言。民主党勝利も予測。(リスクを抱えたえまない失敗に学びながら発展する起業家資本主義という混沌とした形態に対して官僚は不安を覚え、異常に感じられてしまう)





世界はカーブ化している グローバル金融はなぜ破綻したか/デビッド・スミック

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現在6兆円弱ある時価総額ですが、今回の増資について、投資家はどのような評価を下すのでしょうか?週明けの株価が楽しみです。MSとのJV交渉が上手く行っていないという話もありますが、一年前の前回増資と今回の増資で、何か前向きに評価するものはあるのか?今後とも融資残がそれほど伸びないようであれば、単なるBIS規制回避だと思われ、売られることは十分に考えられます。相場が弱含んでいるだけに、他行株価への影響もあり、前途多難と思料。
市場原理主義への批判、ケインジアンの支持が主な内容。
批判の的は、ロナルド・レーガン大統領時代の政策。

80年代のアメリカ経済の長期展望を狂わせた「隠れた財政赤字」は以下の3点。
① S&L倒産等に関わる金融支援
② 公共投資を行わなかったこと(将来につけをまわした)
③ 社会保障信託資金(財政赤字を埋めるのに使われなかった)
これからとともに、富裕層に対する減税で税収が減った分、ロナルドレーガン大統領時代に巨額な国家負債として今も残っていると主張。

経済政策を売り歩く人々―エコノミストのセンスとナンセンス (ちくま学芸文庫)/ポール クルーグマン

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① アメリカの住宅バブル増幅は日本・中国の貿易黒字還流が手助けした。
② バブル崩壊が終了しても、そこから這い上がるには、新しい条件が整備されなければならない。それがない限り、横ばいの状況が続く。
③ 日本の2002年以降の景気回復はアメリカに対する直接の輸出だけではなく、中国を経由して生じた輸出増加に支えられていた。
④ 中国経済の3分の一以上は、国民の生活とは関係のない輸出のための清算活動となっている。
⑤ 各国間の物価上昇率の差を調整した「実効為替レート」で見ると、円が十分に高くなったとは言えない。自然な実質ドルレートは1ドル=60円。
⑥ 欧米諸国が利下げした結果、日本との金利差は、もはやほとんどない。したがって、日本が追加利下げしても、円安にはならない。
⑦ 日本の金融機関はアメリカに劣らず深刻な問題に直面している。
⑧ 「市場」に代替する資源配分の仕組みは存在しない。
⑨ 対外資産の運用効率を上昇させることの必要性は高まった。それができれば、輸出専業で外貨を稼ぐ必要はない。

未曾有の経済危機 克服の処方箋―国、企業、個人がなすべきこと/野口 悠紀雄

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市場予想平均9.9%より大幅に下回り、10.2%となった。3カ月物ユーロドル金利も低下しており、金融緩和政策は引き続き続行。週明けの為替・株式市場が荒れそうですね。
金融危機後も、日本は「失われた10年」を脱していない。「失われた25年」に向かって走っている。重要な失策は日銀の金利引き上げタイミングが早かったという指摘(ミニバブルを作ったという思いがあったので、これは意外でした)。中銀の常識であるインフレ2%になるまで待つべきだった。また今後インフレターゲットを設定し、米国の2%より高い4%にしてはどうかという提言。また円安誘導は必須。彼はバーナンキ氏擁護派で、バーナンキ氏だけは恐慌研究者で適切な政策を打っていること(むしろ金融危機後日本人の中に米国対して「失われた10年」に克服した日本の政策を見習えというムードがあったが、彼からすればナンセンスに聞こえている)、日本には財政出動を(出口戦略を予め決めておき)適切に行うべきと説く。もうひとつ面白いのは、米国の自動車産業にとって代わって成長エンジンとなるのは、「ヘルスケア」と説く。これは日本にも言えることで、政府としてはそこに重点的な配分をすべき。日本に不足している研究開発については、海外から「技術を買う」ことが円安にもつながるので、理にかなっていると考えます。

危機突破の経済学 (Voice select)/ポール・クルーグマン

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金融危機の本質は次のように評価されている。
① 証券化商品は分散投資によっては消去できないリスクを抱えていた。それを正しく評価せず、「格付け」という不完全ま評価に頼ってしまった。本来必要だったのは、「価格付け」を行うことだった。
② レバレッジを高めれば期待ROEは高まる。しかし、期待ROEの高まりはリスクの増大を反映したものであり。つまり、期待ROEは投資に対する適切な判断基準ではない。

金融危機の本質は何か―ファイナンス理論からのアプローチ/野口 悠紀雄

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