切腹
先日『一命 』を観ました。
この映画は随分前に、
ある演出家から勧められて観たのですが、
もう一度観たくなって、観てみました。
寛永七年十月、
井伊家上屋敷に津雲半四郎と名乗る浪人が訪れた。
切腹のためにお庭拝借させて欲しいとの申し出を受けた家老斎藤勘解由は、
春先、同じ用件で来た千々岩求女なる者の話をした。
窮迫した浪人者が切腹すると称して
なにがしかの金品や役職を得て帰る、
最近の流行を苦々しく思っていた勘解由が、
切腹の場をしつらえてやると
求女は「一両日待ってくれ」と狼狽したばかりか、
刀は竹光を差しているていたらくで
舌かみ切って無惨な最後をとげたと--。
静かに聞き終った半四郎が語りだしたのは、
驚くべき話だった。
初めて観た時は衝撃でした。
『一命 』を観たばかりなので
どうしても比較してしまうのですが、
こちらの作品の方が好きですね。
半四郎と勘解由以外はあまり喋らないのが
世界観を作っていると思います。
テーマや登場人物の役回りも
こちらの方がはっきり伝わる気がします。
前から思っているのですが、
見せ場や滞空時間が長ければ良い、というわけではないことを
この作品は改めて感じさせてくれた気がします。
古い作品ですが、
観て欲しい、おススメの作品です。
ストーリー ★★★☆
映像 ★★★
音楽 ★★★
総合評価 ★★★★