『ステップ』 重松清

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健一の妻、朋子は娘 美紀が一歳半の時に病気で亡くなりました。その後、朋子の両親や親戚に支えられながら、男手一つで育ててきた健一からの視点で物語が展開されます。義両親との付き合いや、再婚への悩み、生きることや死ぬことを優しいタッチで描かれているように思います。重松清さんの作品は、心の中にすんなり入って来て、自分の心の中にあるトゲみたいなものを、解きほぐしてくれる気がするから好きです。
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『八日目の蝉』角田光代

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角田さんの作品は初めて読みました。
この『八日目の蝉』は映画にもなっていたから、読みやすいかもしれないと思い、手に取りました。


物語の始まりは、希和子という女性が、アパートで寝ている6ヶ月の赤ん坊を連れ去ってしまうところから始まる。その赤ん坊は、希和子の不倫相手である夫婦の子どもだった。まずは、希和子の逃亡そして逮捕までを希和子の視点で描かれている。そして、その後の赤ん坊、恵理菜が成人になってからの話が恵理菜の視点で書かれている。

希和子の逃亡劇は鬼気迫るものがあり、スイスイ読んでいけました。恵理菜の物語は、過去と向き合う怖さから、憎しみを抱くことで心を安定させることを感じました。

やっぱり小説は、自分の人生と重なり合わせて読むことができるので面白い。
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『ぐるぐる七福神』 中島たい子

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図書館に本を返しに行き、また新しい本を借りる。今回は二冊か三冊借りようと決めていました。二冊選んだ後、もう一冊と思って、本棚を見ていた時に何かインスピレーションを受けたのがこの本でした。
中島たい子さんの本は、過去に『漢方小説』を読んだことがありましたが、それ以外は読んだことがありませんでした。
この話は、主人公が祖母の部屋を掃除していた時に見つけた、七福神の御朱印の一つが無いことを気にして、その最後の一つをもらいに行くというお話。
私は七福神のことはあまりわからなかったけど、恵比寿、大黒天、弁財天、布袋尊、毘沙門天、福禄寿、寿老人というのがいます。たぶん名前と姿を合わせて覚えることは、私はできないです。七福神って、いろんなところに祀られていて、この話では主に東京の七福神だったけど、自分の地元にもあるのかと探してみると面白いかも。

七福神の話ばかりだと、たぶん最後まで読むことはなかったけど、主人公の多少歪んだ性格とか、毒舌とか、インドで失踪した元恋人の間の抜けた日記とか、笑えるところが所々あり、楽しんで一気に読めました。

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『一人っ子同盟』重松清

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重松清さんの作品。
重松さんの作品は、言葉にできない感情や、どうにもならないことを、小説にしてくれる。
子どもを産む前の私は、そうした感情を、クラスの子どもたちを見ながら、「あの子はこんな気持ちだったのかな」と想像しながら読んでいました。でも、自分の子どもを産んでからは、「この子もこんな風に感じるときがあるのかな」と想像を巡らしながら読みました。

小学六年生の大橋信之は、団地のアパートに父、母の三人で住んでいた。一年生の時に団地に引っ越してきた藤田公子通称ハム子は母子家庭の気の強い女の子。二人の関わりから織りなされる物語。

『つるかめ助産院』 小川糸

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今出会えてよかったと思える小説でした。
私は今二人目を妊娠し、今日から7ヶ月。
一人目を2年前に出産していることから、わりとのびのびと妊娠生活を子どもと共に過ごしています。
時間があるときは、なるべく本を読みたいと思って図書館で探していたら見つけた本です。

物語の主人公、小野寺まりあは突然失踪したおっととの思い出の地を求めて、南の離島にやって来ます。あてもなく歩いていると、下から見上げるおばさんと出会い、お腹に赤ちゃんがいることを告げられます。南の島を舞台にして、出産や死ぬこと、生きることを考えさせられるお話です。
おそらく舞台は沖縄だと思うのですが、沖縄のお話ってどうしてこんなに食べ物が美味しそうなのだろうと、いつも思います。小川糸さんの作品だから特にそう思うのかな。

水谷先生の講演会は、大学生の時に聞きに行ったことがあります。真っ黒のコートを来て、白い手袋をはめていた思い出があって、独特の間や語り口が印象的でした。
講演会には、水谷先生を慕って来た若者もいて、話の内容からしても多くの人を救って来た人なんだと思いました。私はよく講演会で寝てしまう失礼なところがあるのですが、この人の話は現場の話が多かったので、眠くなりませんでした。
子ども二人目妊娠中で、一人目の育児に少し余裕が出て来た今だからこそ、こうした教育書にもっと出会っていきたいなと思いました。


羽田圭介さんの小説、初めて読みました。
テレビで何度か見たことある方で、筋トレに勤しんでいたり、やたら鳥の胸肉ばかり食べている印象を受け、ストイックな人なのだと思ってました。
この話は、祖父の介護と向き合う中で、自分の肉体を考えていく青年だったかな。
この作者っぽいなと思った一冊。

『星やどりの声』 朝井リョウ

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朝井リョウさんの小説で初めて読んだもの。
「ほしやどり」という小さな喫茶店を営む母、その子どもたち6人の目線で話が進む。
いまどきの言葉遣いだったから、若い作者の方かな、と思いました。
読んだ結果は気持ちよく、なんだか温かい気持ちになりました。