まとめ2 | ラヴログ

まとめ2

トリクルダウン効果が無いことを理由に、自由貿易で国民全てが豊かになるわけじゃないという命題に対して・・・
トリクルダウンは経済理論ではないと指摘しました。

すると、

彼らは、経済学しか考えてないんですね。
要は、心底の資本主義者。
経済とは経済によってのみ動くと考えているのでしょう。

悲しいかな、現実は違います。
経済を語る上で政治を除外して考えるのは、机上の空論と化してしまいます。



と、誰も書いていないようなことで反論されました。
経済学の本を読めば、必ずといっていいほど弱者保護の視点が書かれています。
どこかに市場原理主義=経済学という思い込みがあるのだと思います。
むしろ経済学は市場原理主義(市場原理は認めます)に否定的です。


それに対して以下の反論がありました。


P.S.
私がトリクルダウンを持ち出して否定したかったのは、これらの言葉です。

・自由貿易のメリットは輸出を増やすことではなく、消費者の利益を最大化すること。
(確かにアメリカの国内政治の問題かもしれませんが、アメリカの消費者利益が自由のお蔭で拡大しているように見えますか?
 そういうシステム下で育った大金持ちが日本に投資するのです)

・貿易はプラスサム・ゲームである。しかも自由貿易による消費者の利益は生産者の損失より必ず大きい。
(消費者の利益を大企業や銀行が吸い上げられたら意味がありません)

・国全体としては自由貿易から便益を得ているという事実は、大多数の経済学者の意見が一致している中心的原理である。
(ですから国全体の便益や利益があったのは認めております)



おかしくないでしょうか?

私がトリクルダウンを持ち出して否定したかったのは、これらの言葉です。



と言って抽出した言葉とは、自由貿易のメリットです。

それを否定したいというのは、自由貿易のメリットが実際には起きない(低所得者層に)、ということです。
トリクルダウンが起きなかったことで、そうはならないと主張します。

ここで導かれるであろう結論は、トリクルダウンは起こらないということで、自由貿易のメリットがないことを否定したことになっていません。

その根拠としてこの言葉があります。

トリクルダウン様、一体どこへ行ったのでしょう??



どこへ行ったのでしょう=トリクルダウンがいない、つまり起きてないですよね、ということです。

なので、トリクルダウンが起きていないことと、経済学を批判(比較優位なんざ糞喰らえ)しただけで、自由貿易のメリットを否定したことにはなっていません。


「政治を除外して考えるのは、机上の空論」の説明にもなっていません。
補足:比較優位について。
通貨高国家は、失業が集中と指摘がありますが、日本はすでに自由貿易ですし、経済的には大国です。
すでに比較優位に特化しています。



にもかかわらず後日、

政治と経済は切り離せないって資料を並べたのに、それは政治学だから関係ないって言われたし。



と主張します。

ですが、私は政治学だから関係ないとは書いていません。

「政治と経済を切り分けて考えるということは、無関係だということではありません。

政治は価値観を伴います。だから切り分けて考えましょうと言っているだけです。
なので、価値観を語るなら大いに語ればいいでしょう。

ですが、誤った経済学の知識を使い、価値観の正当性を主張するのはおかしいと言っているのです。」

というのが私の主張です。

だいたい何故あのエントリが、政治と経済は切り離せないって資料になるのでしょうか。

まぁ、それを無視しても。自由貿易がどれだけの利益を我々にもたらしてくれると言うのでしょうか??



それを無視しても、と書いているので前段は抜いたとしても、

「自由貿易がどれだけの利益を我々にもたらしてくれると言うのでしょうか??」

いえ、もたらさない=自由貿易の否定としか読めません。

凄いですね~。
1980年から比べると……倍ですよ、倍。
こうして見ると、確かに自由貿易は国家の利益を拡大する、素晴らしいものに見えますね~~。


で、だ。
こうしてGDPが加速するのは確かに経済学者様たちの言葉の通りですよ。
しかし。
その恩恵は、本当にしっかりとアメリカ国民が享受しているのでしょうか??


GDPが増加しています。
アメリカの国民はそれを享受できているのか?

できていないと主張したいようです。


次に貧困層で収入が増えていない。
所得格差が広がりました。
と主張します。


GDPに比例して、ドンドンと伸びているのが分かりますか~~??
1980年と比べ……物価は倍になってるのです。
貿易の自由化もこの間には幾つか入っているハズですが、全く物価は下がっておりませんね~~。
品目別にすれば下がっているのもあるかもしれませんが、人はパンのみに生きるに非ず、です。
衣食住に娯楽までないと、人間らしい生活とは言えないでしょう。
で、さっきの収入を見て下さい。

つまりが、貧困層は……収入が半分にされてしまったのに等しいのです!!
手に入るお金が同じでも、物価が倍になっちゃえば、それは収入が半分になったと同じですからね。。。

トリクルダウン様、一体どこへ行ったのでしょう??


物価が倍になって給与が半分とトリクルダウンは起きない=否定しています。

補足:「全く物価は下がっておりませんね~~。」

これは何を意味するのでしょう?
輸入が増えると物価が下がるとでも思っているのでしょうか?
もしそうならこれも間違いです。

これが政治と経済は切り離せない資料?

はい。
そういう訳です。
自由化は、高額収入を得る人間の元へと収入が集まり、逆に貧乏人は貧乏人のままで……いや、もっと生活が酷くなるのです。



自由化が(自由貿易?規制緩和?その両方?)所得格差を生むと結論しています。
つまり、自由化は、経済成長させるけど、格差を生むと主張しています。
経済成長しても意味が無いとも受け取れます。(経済学批判)

補足:経済成長、GDPの増加が自由化のおかげだけで増えているとも勘違いしていませんか?
こちらがGDPを出すのは、自由化のおかげだけということを言いたいのではなく、経済成長を阻害せずに成長している(もちろん成長要因もあるでしょうけれど)ということが主張したいのであり、むしろアメリカも日本も経済成長は内需の拡大によるものです。(貿易依存度、外需依存は低い)


なのに、これは政治と経済は切り離せない資料です。

これでは市場原理主義批判です。もう支離滅裂です。



ところで、TPPに賛成するということは、

つまり、TPP参加に賛成ってのは……
「お前の婆あ死ぬけど、ま、俺にとっては得だから別にいいよね?」
って言っているんですよ、要は。
これ、婆あのところを、貴方の病気がちな親族……年寄でも子供でも置き換えて下さいな。

……冷静でいられる方がおかしいと思います。


ということで、エントリのタイトルから察するに、TPPに賛成することは無自覚の悪意だそうです。
「お前の婆あ死ぬけど、ま、俺にとっては得だから別にいいよね?」と言っているんだそうです。

これは、道徳や論理的な価値観に訴える、議論としては意味がない反論です。(愚痴だそうですが)

いい加減にしてください。