妊娠中の母親の栄養状態は、子宮内発育に影響し、その後の子供の健康に影響を及ぼす可能性があります。さらにその影響は、第3世代にまで影響を及ぼす可能性があります![]()
しかし、これらの世代間伝達のメカニズムはほとんど解明されていませんでした。
今回ご紹介する論文では、出生時低体重児のモデルマウスを用いて、栄養不足と子宮内環境の変化が大人になった時の生殖細胞のDNAに影響を及ぼすか調べたものです![]()
まず、この出生時低体重児のモデルマウスは、ヒトでいう妊娠中期~後期での栄養不足とリンクしています。この期間は、雄の始原生殖細胞(精子の元となる細胞)のDNAが大事な変化を行う発生段階とも一致します![]()
このモデルの子世代は出生時低体重で、脂肪量の増加やインスリン抵抗性、耐糖能の低下などが表れやすく、後年、糖尿病と関連します![]()
今回の研究では、子世代の雄マウスを健康な雌マウスと交配させ、その後の孫世代のマウスがどういった健康状態か調べました。
父親と同様に、孫世代のマウスも出生時低体重で、生後8ヶ月での筋肉量の減少、それに伴い脂肪量の増加、耐糖能の低下を示しました![]()
さらに、妊娠16.5日目に子宮内でマウスの代謝異常が見つかっています![]()
また、子世代マウスの雄と、正常の雄の精子のDNAを比較しました。
それにより、子世代マウスの雄のDNAで、栄養不足がDNAの再合成の過程を妨害していることがわかりました![]()
これらは子孫に遺伝していく可能性が考えられました![]()
無理なダイエットや食べすぎには気を付け、栄養バランスを考えた食事を心掛けましょう![]()
参考文献:You are what your grandmother ate—inherited effects of in utero undernourishment. Nature Reviews Endocrinology 10.9 (2014): 509-509.
