私が勤務する大学は(どこの大学でもそうでしょうが)理系の研究に多くの予算が割り当てられています。
私は文系の学部に所属しているのですが、言語発達を研究しているので、理系の研究に協力したり、援助をしてもらったりすることもあります。
 
先日、「中学受験には成長のゆっくりな子が向いているのでは」という私見を書きましたが、それは自分の個人的経験だけでなく、我が子が幼少時から参加しているリサーチの結果にも基づいています。
 
私が勤務する大学のNeuroscience and Human Behaviorを研究するセンターでは子供の集中力と脳の刺激への反応を、子供たちにいろいろなことをさせながら脳波を測ったり、様々な実験を通してデータを収集しています。
我が子はこのリサーチに参加して3年が経ちました。

その前には別のリサーチに参加していて、6歳から10歳までの脳の成長や刺激の反応をずっと計測されていました。

 

私は専門的なことはよくわからないのですが、俗に言う「中二病」的な現象はアメリカでも起こりがちで、成長が早いアメリカ人の子供は10歳くらいから、反社会的な行動を通して大人に挑戦したり、自分がやるべきことから逃避することで自己肯定感を得たりすることがあるようです。こういう現象は誰もが通る道というわけではなく、人によっては何のためらいもなく「やるべきことを黙々と集中しておこなう」ことができたりもします。そういう人は脳の発達が遅いとか人と違うというよりは、刺激に対しての脳の反応に特徴があるようです。

 

平均的な心身の成長と脳が反応する刺激との関係を考えると、学習に集中できるのは日本の教育システムでは小学校5年くらいまでと高校1年生以降となり、成長が遅い子なら小学校6年くらいでも気が散る要因が少なく、成長が早い子なら中学3年生くらいには落ち着いていたりするのかな、と考えました。

 

次にこのリサーチ機関が発表した「睡眠と食事が若者の脳の発達に与える影響」についての論文をご紹介したいと思います。

 

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