帝国データバンクはこのほど、昨年度の医療機関の倒産45件の施設別内訳を明らかにした。それによると、病院12件、診療所21件、歯科医院12件で、診療所の倒産件数は2001年度以降で最多となった。帝国データでは、診療所の施設増に伴う競争激化が要因とみている。

 01年度以降の医療機関の倒産297件を施設別に見ると、病院72件、診療所136件、歯科医院89件。昨年度の病院の倒産は過去最悪を記録した06年度と同じ12件で、診療所では過去最悪だった07、08年度から1件増の21件だった。

 また、01年度以降の倒産形態を施設別に見ると、事業を継続する「民事再生法」が病院で42件(58.3%)と過半数を占めたのに対し、診療所は21件(15.4%)、歯科医院は16件(18.0%)にとどまった。診療所の倒産は115件(84.6%)が「破産」によるもので、歯科医院でも73件(82.0%)と8割を超えた。
 帝国データバンクでは、事業規模が小さい診療所や歯科医院では事業価値を見いだすスポンサーが現れにくく、破産を選択せざるを得ないケースが多いと分析している。


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