理系の学生の多くは卒業研究をするのだろう。
自分が所属する研究室の分野の研究をして、
それをレポートにまとめて、先生に出す。
文系の学生は、卒業論文を書く。
多分、そのはず。
で、おいらは何について書くかというと、
それが「流体力学」なのね。
オーマイゴットですよ。
完全にアウェイですね。
日本人のおいらが、ある日突然ガラパゴスにたった一人で置き去りにされて、
次の日からイグアナと食料であるサボテンの取り合いをしなきゃならんのか~・・・
と、体験したこともないような気温差の夜にガタガタ震えてる感じですよ。
え?
余計に意味がわからん?
まー、書いてるこっちもたいしてわかってないですから。
ところでですね、周囲を見回してみたんですね。
仲の良い友人達は、そこそこ勉強してたらしく、
なかなかいい研究課題ですよ、身の丈に応じた。
おーおー、あんたマジかい!ちゃっかりしてんね~。
って感じですよ。
おいらなんて、その点、完全に身の丈以上のお題ですから。
あぁぁああ~、あきらめちゃおうかな~。
だって、公式一つわからんし。
な~んて、まだ研究室が始まる前に、一生に一度あるかないかの
ネガティブシンキングを全開に謳歌していましてね。
んもう、完全にバックミラー見ながら、アクセル踏んでましたから。
さて、そうこう心配してるうちに、第一回目の研究室が召集されたんですね。
今でも覚えてますよ、Y先生。
完全に諦めモード、いや、ネガティブの王様と化したおいらを見て、
あなたはおいらが受けた以上の衝撃を、一瞬で受けていましたね。
もう、何ていうか、ずーんて引いてましたよね。
あぇ?Namizo-って、あぁ、君?
え?
成績優秀な、あの、ああ、あれは違うんだ・・・。
へー、もう一つ後ろの出席番号の、はー、そう。。。
なるほどね~、うん、うん、よし!
独りで何かを振り切られて、いや、決意された?
その後に優しくかけて下さったお言葉。
「大丈夫、卒業できるよ」
おけぇぇぇい!
神が降りてきた。
おかげさまで、もうそりゃーまじめに取り組みましたよ。
一番多かったんじゃないですか?おいらが研究室の掃除した回数。
しかも遅刻も一回もしなかったですよね?
完全に努力の勝利と、奇跡を目の当たりにした出来事でしたね。
その節はありがとうございました、Y先生。
おかげで、あなたの教え子は、理系卒という称号を、
たった4年でGETすることが出来そうです。
もう後は、卒業旅行に行って、卒業式を待つだけですわ。
つづく。
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ちなみにVol.20はここ から