ここ最近、過去に買った本で、読み返す頻度が高くなったものが何冊かあります。
そのうちの一冊が、以前のブログで少し触れたことがある、堤未果さんの『ルポ 貧困大国アメリカ』(岩波新書)です。
もう7年も前の出版ですし、ルポルタージュという、ある意味少し経てば古くなってしまうジャンルの本ですが、この本に限れば少しも内容が陳腐化していません。
それは何故か?
本書に書かれた、サブプライムローン問題が起きた時点のアメリカが抱える諸問題が、そのまま7~8年後の日本が歩みつつある状況と、あまりにも一致しているからです。
↓ ↓ 目次の一部
就職難と貧困問題に将来を奪われる若者を狙う、経済的徴兵制の問題は、戦争法成立後の日本で、現に進行しつつありますし、国民皆保険制度なきアメリカの、高額な医療費は、TPPが通ってしまえば、アメリカの医産複合体がISD条項で日本をターゲットにした後、起こりうる状況です。
今や、大手メディアが絶対に取り上げない、この国の未来予想(ただし地獄)図が、本書によってあぶり出されています。
言うまでもなく、必読の一冊です!