日本弁理士会の義務研修 | 弁理士(南俊宏)のチャレンジ

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 本日弁理士会の義務研修「人工知能の時代の機械翻訳の現状と今後の弁理士業務への影響」を受講してきました。

 弁理士の奥山尚一先生、奈良先端科学技術大学院大学の須藤克仁先生、京都大学大学院の中澤先生が講師でした。須藤先生が統計的機械翻訳について、中澤先生がニューラル機械翻訳について、奥山先生が日本語の特殊性について講義されました。とても勉強になりました。

 統計的機械翻訳は20年近く研究されており、いろいろなWebサイトで解説されています。一方、ニューラル機械翻訳は新しい技術です。Googleのニューラル機械翻訳のすばらしさが昨年末に話題になりましたが、ニューラル機械翻訳を解説したWebサイトはあまりありません。

 私は、ニューラル機械翻訳は統計的機械翻訳から発展したものであり、統計的機械翻訳にディープラーニングの技術を組み合わせたものだと誤解していました。しかし、今回の講義でニューラル機械翻訳はニューラルネットワークを用いて翻訳するものであり、統計的機械翻訳とは全く関係ないことが分かりました。

 ニューラル機械翻訳の品質は統計的機械翻訳よりもよいと言われていますが、ニューラル機械翻訳には次の欠点があるとのことです。

・正確性が完璧ではない。

・訳抜けが起こりやすい。

・単語辞書が使えない。

・より良い翻訳とするためにはどのような日本文を書けばよいかが明確ではない。

Googleのニューラル機械翻訳には、翻訳結果の再現性はない。これは、Googleがエンジンを常に更新しているためかも知れません。

 ニューラル機械翻訳の技術はすごいスピードで進歩していますので、しばらくすると上記欠点は解消されるかも知れません。しかし、現状では、私としてはニューラル機械翻訳を使ってみる気になりません。当面は、統計的機械翻訳を使ってみようと思います。