多くのトランスジェンダーの方は思春期である中高生の時期に自分がトランスジェンダーだと自認することが多いそう。


では、僕は一体いつ自認したのか。


それは、中学一年生の春です。


自認したのが中学一年生の時だったのであって、僕自身の身体や性別に対する違和感はもっと前からありました。

多分物心ついた時からあったと思います。


ここからは僕が幼少期から感じていた違和感についてひたすら語っていくので長くなる予定です。

興味のない方は是非、飛ばしましょう。


僕は三人兄弟の1番上です。

中学一年生の妹と、小学生一年生の弟がいます。

はい、小中高と全員一年生でなにかと覚えやすいですね(?)


つまり、僕は我が家で最初に産まれた女の子だった訳です。

そんな僕を可愛がって育ててくれた両親。

小さい頃の写真を見ると、髪は長く結ばれ、可愛らしいフリフリの洋服を着ています。


そんな僕が変わったのは幼稚園に入ってからでしょうか。

明確にいつから変わったのかは覚えていませんが幼稚園時代になると髪はショートになり、私服でスカートを履くことは無くなりました。


男子と戦いごっこやサッカーをすることが楽しかった。

プリキュアではなく、戦隊モノや仮面ライダーにハマり、少し前まで我が家にはベルト等が大量にありました。

ゴーカイジャーの鍵。オーズのメダル。ガイムのベルト。フォーゼのベルト(宇宙キター!)。

懐かしいですね。


友達は男子の方が多かった気もしますが、女子の友達もいました。

最近母から聞いた話によると、一定数の女子から

「王子」と呼ばれていたらしい…

え、モテモテやん。その頃に戻りたい…


そして、この頃から具体的な違和感エピソードが出てきます。


その1。


僕が通っていた園は年長さんのとき運動会で男女別の種目をすることになっていました。

男子は刀を持って、武士のような格好をしてマスゲーム。

女子は浴衣を着て扇子を持って踊る。


当時の僕はマスゲームをやりたいと母に懇願したそう。

それを聞いた母は園にその趣旨を伝えましたが、園は容認してくれなかったそう。

僕、ガックリ。


浴衣を着ることすら嫌でしたがせめて色はマシなものにしようと水色の浴衣を洗濯。

他の子がピンクや赤などの浴衣を着る中、たった1人水色だった僕は相当目立っていました笑

まぁ、見つけやすかったから良し。


そんなこんなあって小学生になります。

ランドセルの色はというと僕はでした。

僕が小学生になるころには、ランドセルは赤と黒以外にも沢山の色がありました。

女子は水色や紫色が多かった気がします。

男子はやはり黒色が1番多かったですね。


一年生時点で僕は髪が短く、服も両親が僕の好きなものを着させてくれていたのでほぼ男子に間違われていました。


入学式の日、六年生1人が一年生1人に付きお世話をしてくれました。

僕の担当は小六男子だった訳ですが、普通に女子トイレに行こうとしたら

「あっ!そっち女子トイレだよ!」

と焦られ、僕も困惑。

どうやら男子だと思っていたようです。

母が小六男子くんにこの子女の子なんですーと説明する事態になりました。


当時の小六男子くん。困惑させてごめんなさい。


小学生時代は制服もなく、男女の壁なんて無かったので今振り返るととても楽しかったです。

まぁ、高学年になると多少男女の壁はできるのかもしれませんが、僕にはありませんでした。


ここで違和感エピその2。


小学一、二年生の頃。

親戚の結婚式に招待された我が家。

母が裁縫が得意な為、僕と妹にお揃いのドレスを作ってくれました。

だけどこのドレスを僕はとても嫌がります。

なんせ花柄で可愛らしいものだったので。


仕方がなくドレスを着て、結婚式に参加した覚えはありますがものすごく嫌だったことは鮮明に覚えています。

母にかなり説得されて無理やり着せられた気がします笑

お母さん、せっかく作ってくれたのにごめんなさい。


小学生になってからも、僕の友達は圧倒的に男子が多かったです。

休み時間は外でサッカーやドッヂボールをして、

(この時は多分男女関係なくクラスのみんなで遊んでいましたが)

放課後家に帰るとすぐ家を飛び出して近くの公園で遊んでいました。


丁度僕が小一の頃、3DSが発売されてみんなで妖怪ウォッチしていましたねー。懐かしい。


違和感エピその3。


小学校高学年になると少しずつ男女の体つきが違うということを認識していきます。

僕は特に胸に対してかなりの嫌悪感を抱いていました。(今もそれは変わりませんが)

それからというもの、僕はとても猫背です…


そして、僕は体質的に太りやすいというか肉が付きやすく、長年サッカーをしているからか下半身がデブいです笑

女性特有の丸っこいフォルムがこの頃から若干出だして、何だか凄く嫌でした。


卒業式はズボンにシャツにジャケット+コナンくんのような蝶ネクタイで参加。

これに関しては僕も両親も迷うことは何も無かったです。


そしてようやく中学生に。

ここからようやくFTMだと気づいたキッカケに入ります。


結論から言うと、女性の先生に一目惚れ(?)しました。

12年間生きていく中で、僕が女性だということは嫌でも認識させられていたので、

「僕は同性愛者なのか?」と思いネットで調べたところトランスジェンダーという言葉に辿り着いたのです。


トランスジェンダーの存在を知ったときの霧がパァっと晴れていく感覚。

僕はこれだと確信していました。


ネットでFTMさんのブログ、YouTube、インスタを見漁って中学校三年間はなんとか生き延びました。

母と担任にカミングアウトもしました。


これがある1人のFTMが、FTMだと気がついたキッカケです。