雨水 ふたたび京都

雪まじりの雨がつづくこの頃。まさに雪から雨に変わる「雨水」の季節です。ふたたび、京都に向かい、新月の旧暦元旦を迎えました。好日居さんのお話会もぶじ終わり、翌朝、不思議なご縁で結ばれたCAFE MILLETにバスで向いました。

じつは毎年、ご注文をいただく方の手帳が戻ってきてしまったのがきっかけ。登録していた以前の住所に送ってしまったことに気づいて再送のご連絡をすると、お返事には暦を研究しているお父様がまだかと首を長くして待っていますのこと、そしてご自身は農業を、妻は料理をしています、とCAFE MILLETのブログを送って下さったのです。それが京都に行く直前のこと、ほんとうにご縁というのは不思議なものです。時の運を得てお伺いすることになりました。

CAFE MILLETは静原行きのバスの終点からすぐのところにあります。すがすがしい畑と山々に囲まれ、見晴らし良好。デッキにはパンを焼く大きな石釜、おおけやきのツリーハウスが畑の向うに見えます。

いらっしゃい、まずはお茶でもいっぱい、と通されたのはモダンな宇宙船のようなお茶室。自由人の気配、濃厚なお父様は芸大の教授。気さくなお話に耳を楽しませながら、岩清水から滲みでるしずくのような数滴のお茶。深い味わいです。入れ方を変えてまた一杯。

聞けば永らく小川後楽先生に師事しているとのこと。驚きました。私は少し前に京都のあるお寺を訪ね、小川先生と親しくされていた方のお墓参りをしたばかりだったのです。なかなか京都を訪ねる機会もなく、ようやく手を合わせることができたのでした。縁結びの神様のような人でしたから、ようやく京都へ来たかと采配して下さったのかもしれません。そして同行したのは、これもたまたまお茶好きな女性で、感激のご様子。郊外のランチのつもりが思いがけないお茶室へ、となったのでした。

　
動物性のものはなし、からだに優しいお料理を作る樹里さん

　
静原周辺の穫れたて新鮮な野菜料理の数々、パンは天然酵母

その後、食堂に戻ってランチをいただきました。樹里さんのお料理は野菜を中心に豆乳や小豆などを使った自然食。どれも優しく美味しいこと。前菜やスープ、メイン、デザートとフルコースで信じられないような良心的なお値段。郊外に出て癒されたい方、心身ともにデトックスしたい方、おすすめです。要予約。帰り際、「直感的にこの手帳にはなにか大事なものが詰まっている気がして」と言って下さった樹里さんの目は、本当に透き通って美しいのでした。

前日の好日居さんでも素晴らしい出会いとつながりに感激した一日だったのですが、たくさんあって書ききれません。みなさん有り難うございました。