統合失調症の被害妄想には準備段階のような病態がないこと | kyupinの日記 気が向けば更新

統合失調症の被害妄想には準備段階のような病態がないこと

これは気づいたというより、前から「そうだよね」と言った感じで思っていたこと。

 

「この人、今はこんなこと言っているけど、半年後は被害妄想に発展してそうだ」とか精神科医は全然、思わないわけ。少なくとも自分はそう。

 

統合失調症の人たちの被害妄想には、ちょうどその途上の未分化というか、準備段階のような病態を診ることがない。

 

つまり、被害妄想の「ない状態」と「ある状態」には大きな断層がある。統合失調症の人にとって、被害妄想があるかないかでは大違いなんだと思う。(重篤さという指標で)

 

だから中核群の統合失調症の人の治癒が難しく良くなっても寛解という言葉なんだろう。

 

過去ログでは、初診時に統合失調症でない人が、治療中に統合失調症に発展したのを診たことがないと記載している。