2014年10月1日から始まる外来の多剤投与制限の薬物一覧 | kyupinの日記 気が向けば更新
2014-07-16 21:00:01

2014年10月1日から始まる外来の多剤投与制限の薬物一覧

テーマ:向精神薬
2014年6月に外来で多剤投与を行ったケースの調査が行われている。これは、「向精神薬多剤投与の報告について」という新設された診療報酬にかかわるルール沿ったものである。

向精神薬多剤投与を行った保険医療機関は年に1回、向精神薬の多剤投与の状況として、「向精神薬に係る報告書」を地方厚生局に7月に提出する必要があります。ただし、6月に受診した外来患者に対し向精神薬多剤を行った保険料機関のみ提出することとなっています。

うちの病院では、たぶんだが(他のドクターの処方状況を把握していないため)向精神薬のうち、問題になる人は睡眠薬だけと思われる。おそらく自分だけで、3~4名くらいだと思う。

思ったのは、抗不安薬、抗うつ剤、抗精神病薬の制約は外来レベルでは問題にならないこと。それは、自分はデパス、ソラナックスはあまり投与しないタイプだから。抗うつ剤と抗精神病薬も制限が3剤だが、元々3剤の人がいなかった。(眠前にレスリンをあまり処方しないのもあると思う)

眠剤は困る人は困る。しかし奇妙な処方にはなるが、なんとか整理が進み、3人程度困る人がいる状況。特に入退院を繰り返すレベルの人。入院中は外来ではないので、自由に処方できる。しかし、外来だと規制されるため、退院までに整理しなければならない。

ここで重要と思うのは、早期退院を推奨しているのに、

向精神薬の制限により早期に退院できなくなる話。

になること。また長期入院患者さんを中間施設やアパートへの退院を推奨しているが、

長期入院患者さんの処方内容と、投与制限の矛盾。

と言うものもある。もちろん全ての人にはあてはまらないが。

睡眠薬は我ながら変な処方だが、大抵の人でなんとかうまくいった印象である。例えば、10月1日以降、

レンドルミン 0.25㎎
ドラール  15㎎
ロゼレム 4㎎


などの処方はできなくなる。これは、実は、ロゼレムに変更しかけてうまくいかなかったような処方で、これで臨時に眠剤を追加しなくてよくなったので、半錠のロゼレムもそれなりに役割を果たしていると思われそのままになっていた。このタイプ処方は、ロゼレムを中止し、ほぼうまくいくことが多い。(もし不眠があれば、その他の既に処方している眠剤を増やす)

上記の処方はロゼレムはともかく、半減期が短いタイプと長いタイプの併用なのでそれなりに合理的な組み合わせだと思う。

病状がまとまっておらず不眠が酷く、かなり多剤になっている眠剤処方の場合、このような過激な処方で乗り切る。

ロヒプノール 4㎎
ハルシオン  0.5㎎


これはある意味、イソミタールなどを除いたベンゾジアゼピン内では、最強レベルにある処方である。またこの処方は、高齢者には処方できない。ハルシオンの添付文書には、用法及び用量として、

1. 不眠症
通常成人には1回トリアゾラムとして0.25mgを就寝前に経口投与する。高度な不眠症には0.5mgを投与することができる。なお、年齢・症状・疾患などを考慮して適宜増減するが、高齢者には1回0.125mg~0.25mgまでとする。

2. 麻酔前投薬
手術前夜:通常成人には1回トリアゾラムとして0.25mgを就寝前に経口投与する。なお、年齢・症状・疾患などを考慮し、必要に応じ0.5mgを投与することができる。

と記載されているので、0.5㎎も処方可能となっている。この処方で、案外乗り切れたのでルール違反の人は著しく減少した。

「やればできるじゃない」と思ったが、質的に、以前3剤以上処方より悪化しているような・・だって、処方自体が暴力的だし。この処方が、より有害と言う意味ではなく、品がないと言った感じ。(笑)

ここで、それぞれのカテゴリーをアップする。基本的に、抗不安薬、睡眠薬はそれぞれ2剤まで。抗うつ剤、抗精神病薬(非定型抗精神病薬も含む)は3剤までである。以下、先発品の薬剤名でアップする。(一般名では読者の方によくわからないと思うので)

抗不安薬
エリスパン
グランダキシン
コレミナール
コントール・バランス
セディール
セパゾン
セルシン
セレナール
ソラナックス
デパス
ハイゼット
メイラックス
メレックス
メンドン
リーゼ
レキソタン
レスタス
レスミット
ワイパックス
アタラックス
アタラックスP

睡眠薬
アモバン
エリミン
サイレース・ロヒプノール
ソメリン
ダルメート
ドラール
ハルシオン
エンザリン・ネルボン
マイスリー
ユーロジン
リスミー
ルネスタ
レンドルミン
ロラメット・エバミール
ロゼレム
トリクロリール
イソミタール
エスクレ
バルビタール
フェノバール
ブロバリン
ベゲタミン
ラボナ

抗うつ剤
パキシル
デプロメール・ルボックス
ジェイゾロフト
レクサプロ
サインバルタ
リフレックス・レメロン
トレドミン
アナフラニール
アモキサン
アンプリット
スルモンチール
テシプール
テトラミド
トフラニール
トリプタノール
ノリトレン
プロチアデン
ルジオミール
レスリン・デジレル
ベタナミン

非定型および定型抗精神病薬
リスパダール
ジプレキサ
セロクエル
ルーラン
クロザリル
ロナセン
エビリファイ
インヴェガ
ゼプリオン
アポプロン
インプロメン
エミレース
オーラップ
クレミン
クロフェクトン
ウインタミン錠・コントミン糖衣錠
ウインタミン細粒
スピロピタン
セレネース
ドグマチール
トロペロン
ニューレプチル
ノバミン
バルネチール
ハロマンス(ネオペリドール)
PZC糖衣錠・筋注
PZC散
ヒルナミン・レボトミン
フルデカシン
フルメジン
プロピタン
ホーリット
ロドピン
(販売中止になっているものは除外)

読者の方で、自分のジェネリックの薬がどのカテゴリーに入っているのかわからない人は、まず自分のジェネリック薬をグーグル検索し、一般名を調べた後、一般名で更にグーグル検索すると最初に先発品が挙がっているのでわかる。

外来ではあまり生じないと思われる注意点がある。今回の向精神薬処方制限は一般名で規制されているので、これが微妙に異なる場合、同じような薬でも、双方使うと2剤にカウントされることがあるもの。

インヴェガとゼプリオン

アタラックスとアタラックスP

ウインタミン錠(コントミン糖衣錠)とウインタミン細粒

セレネースとハロマンス(またはネオペリドール)

PZC糖衣錠ないし筋注とPZC散

フルメジンとフルデカシン

などは注意したい。

また、ベゲタミンAおよびB錠は、クロルプロマジン塩酸塩、プロメタジン塩酸塩、フェノバルビタールの合剤なので、1種類投与しても、睡眠薬と抗精神病薬の2剤にカウントされる。特に睡眠薬にも該当するのは非常に痛い処置であり、外来ではかなり使いにくくなったと考えられる。

今回の記事を書いていて、最も驚いたこと。それはネルボンが実は先発品だったことである。このネーミングはあまりにもジェネリックしている。

参考
外来における向精神薬投与制限
外来処方制限における微妙な向精神薬
24年ぶりの退院

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