Halloween(Japan) | kyupinの日記 気が向けば更新

Halloween(Japan)


Halloween(Japan)

Halloween(ハロウィーン)は、かつて日本ではあまり知られていなかった。実際、自分の場合、JAPANというバンドの同名の楽曲を聴くまで詳しくは知らなかった。

ハロウィーンは元々、ケルト人の1年は10月31日で終わることに由来している。この日、死者の霊などが家を訪れると言われ、その魔除けの儀式の1つがあの仮装である。

近年、10月の下旬になると、街には結構仮装した若者が歩いている。一方、オッサンくらい年齢で仮装している人は稀である。つまり、ハロウィーンは、詳しい由来は知られていないわりに日本には昔より定着してきていると思う。例のカボチャも良く見るし。

上にアップしたJAPANの同名の楽曲は彼らの3枚目のスタジオアルバム「Quiet Life」に収録されている。彼らは日本では1978年に突然現れた感じであった。

彼らの「JAPAN」と言うバンド名と比較的日本人にも聴きやすい楽曲から、デビュー当初、本国のイギリスより日本の方が遥かに人気が出たのである。人気が出たとは言え、若い人の誰もが知っているほどではなかった。

デビュー当時、たぶん1978年のことだが、FM-NHKで多くの楽曲がオンエアされ、渋谷陽一氏がデヴィッド・シルヴィアンにインタビューしていた。彼は丁寧にインタビューに応じており、その際に「なぜJAPANという名前にしたのか?」という質問が出てきた。彼の答えは、「なんとなく良さそうだったから」くらいで、深い意味はなかったようである。

JAPANの全てのスタジオアルバム

果てしなき反抗  Adolescent Sex (1978年)
苦悩の旋律 Obscure Alternatives (1978年)
クワイエット・ライフ Quiet Life (1979年)
孤独な影 Gentlemen Take Polaroids (1980年)
錻力の太鼓 Tin Drum (1981年)


JAPANはジャンル的にはニューウェーブに入ると思うが、バンドの印象としてはグラムロックである。日本で洋楽バンドがヒットするためには、まずイケメンでなくてはならないそうだ(笑)。ボン・ジョビやクイーンも同じ理由で、本国よりも日本の方が遥かに早くメジャーになっている。その後に次第に実力が伴ってきたと言った印象である。

JAPANは1978年にいきなり2枚のスタジオアルバム「果てしなき反抗」と「苦悩の旋律」を発表しているが、この2枚とも個人的に非常に気に入ったので、その後のスタジオアルバムは全て購入している。当時は全てアナログレコードだった。5枚のうち、売り上げなどは良く知らないが、前期の方が荒削りながら気に入っている楽曲が多い。

JAPANの楽曲は歌詞が凝っており、例えば上記のハロウィーンも、どこがハロウィーンなの?と言った感じが強い。歌詞の中に、

撤退のサインに従え!

とか、

コンクリートの広場を行進するドイツ兵

といったようなハロウィーンとは全く関係ないフレーズが出てくる。JAPANの楽曲は平均して陰鬱で陽気な楽曲などあまりない。JAPANは一時、日本で人気があったが、大人気と言うほどではなかったし、実際、音楽性自体はあまり高くはないと思っている。


熱きローデシア(JAPAN)文句なしの名曲。実に良く出来ている。当時、スコッチを飲みながら聴くと心に染み入ると思った。あの後を引く余韻のような演奏が良い。ローデシアとは現ジンバブエ。

ある時、僕の彼女がJAPANのライブコンサートに東京まで行くといい始め、実際に行ってしまった。行ってしまったというのは変だが、その時の感想は、JAPANというバンドは、女性がお金を遣って東京まで行くようなものなのか?といったところだった。(マジな話)


Adolescent Sex(JAPAN)これはライブ映像。彼らがどういう風に演奏していたかよくわかる。当時は今のようにMTVが一般的ではなく、現場にいない人はどのような演奏なのかさっぱりわからなかった。

Adolescent Sexはアルバムタイトルにもなっており、必ずベスト盤にも入れられるほどの楽曲である。


Suburban Berlin(JAPAN)邦題「郊外ベルリン」。この楽曲もなかなか良いと思うが、2万回以上視聴があるのに良いというのが100回くらいと少ない。

参考
Easter(Patti Smith)
FM-NHKとクラシック