昨日からの続きです
今日は「マルチブラケット装置」を初めて装着する様子を紹介します
検査が終わり治療方針が決まりましたら、次はいよいよ装置をつけます
装置を付ける前に抜歯や虫歯の治療、歯周病の治療などが必要な場合は
かかりつけの歯科医へ依頼し、処置が終わった状態で装置をつけるようになります。
通常、上の歯と下の歯はそれぞれ2回に分けて装置をつけます。
上の歯から装置をつけ、次の来院時に下の歯に装置をつけるようになります。
では、初めて装置をつける様子をご覧下さい
<マルチブラケット装置装着の流れ>
①矯正装置を装着する前に歯を磨きます。
歯に汚れが残っていると装置が接着しませんので
②装置装着中はプラスチック製の器具を歯と唇との間に入れます。
この小さな装置を一歯ずつ、つけます。
(左:チューブ 右:ブラケット)
つける歯によって大きさ・形状が違います。
④装置が小さいので専用のホルダーを使い操作します。
装置の裏側は接着性を高めるために凸凹があり、その部分に接着剤を盛ります。
⑤歯面を完全に乾燥した後に、装置を圧接しながらつけます。
⑦すべての歯に装置をつけ終わった状態で接着剤が硬化するまで
⑧接着剤が硬化後、歯を動かすメインとなるワイヤーを装着します。
ここでやっと、歯と唇の間に入れていたプラスチックの器具から解放されます。
⑨ブラケットにワイヤーをセットするだけでは、ワイヤーが抜けてしまうため、
小さなゴムでとめることもありますが、通常は細い針金を使って固定します。
細い針金を締めていくことで、より的確な力をそれぞれの歯に加えることができます。
⑩締め上げた細い針金の余分な部分を切り落とし切り口を曲げ込むと、
装着後は、装置のしくみや歯磨きの仕方、注意事項などの説明があります。
ここまでに約2時間かかります。装置が外れるようなトラブルがなければ、
3~4週後の次の来院時に下の歯にも装置をつけるようになります。
この時に上の歯のワイヤーも調節をしますので、約2時間かかります。
上と下の歯に装置を装着した次の来院からは3~4週間に一度、真中に通してあるそれぞれのワイヤーを交換・調節しながら治療を進めていくようになります治療時間は毎回1時間程度となります。
どうしても目立つことに抵抗がある場合白っぽい装置もあります。
ただし、金属のブラケットに比べて厚みがある割には割れやすく
費用や装置を入れている期間がどうしてもかかってしまうので
当院では金属ブラケットの装置での矯正治療を勧めています
マルチブラケット装置を入れる前に・・・
虫歯の治療をした歯に金属を被せている場合、装置をつける位置に占める金属の割合によっては接着剤だけでは装置がつかない場合があります。
その場合はバンド(金属で出来た輪っかのようなもの)にブラケットやチューブをろう着して、そのバンドごと歯にはめるのですが・・・
そのバンドを入れる前準備としてセパレーションリングというゴムを歯間に入れます。
これは歯と歯が押し合っていて隙間がなくバンドが入りにくいため、一時的に、このゴムを挟むことで歯間を押し広げバンドを入れやすい状態にしているのです。
ただし、装置を入れる前に初めて歯を動かすことになるため、このゴムを挟むことが矯正治療中で一番強く痛みを感じる場合が多いようです。
(この場合、頑張って耐えていただくしかないのですが・・・)
では、明日は「マルチブラケット装置矯正中の注意事項」を紹介します
明日へ続きます
6/11公開のブログより、通常のブログに戻ります