あたしは、いつも、どこの学校でも、自分の教え子たちが大好きになります。
自分のできることすべて、やってあげたいと思ってしまうのです。
それは勿論、助けてあげる、手を貸してあげる、ということだけではなく、
冷たく突き放すこともまた、自分のできることの一つだと思っています。
それはそれで、私は自分の教員としての使命だと信じているのでいいのですが
でも。
その教員としての使命にプラスしてあたしのバスケットへの情熱が加わってしまうとまた
ちょっと面倒なことになるのです。
こういう言い方は良くないと思いますが、一般生徒と部活の生徒はやっぱり違います。
そうでなくとも好きな生徒が、自分の部活の生徒だとあたしは、その生徒を愛しすぎてしまうのです。
自分が育ててあげなくっちゃって、思いが強くなりすぎてしまうのです。
やっぱり求めるレベルが自然に上がってしまって
周りから見ると、厳しすぎるという感想もあります。
それは自分でも重々感じているところで、自分でも
本当はこういうことは良くないのだろうなと思います。
でも、やっぱり、私は私の大切な生徒には妥協したくないという想いがあるのです。
そして悲しいことに、子どもが自分に脅威を感じている、それは時として、
自分にとって虚しさをつくる瞬間でもあるのです。
私は、生徒を褒めたり、時には生徒とふざけ合ったりする中で、
厳しくすることも必要なことだと思っています。
でも、それって時代にそぐわないのかなと思うこともあります。
今の子どもたちって弱いんですよね、すごく。
精神面がなかなか育たない。
今、目の前の良くしたい子が、その子があたしとの関わりの中で育ってることは確かなのだけれど、
実際その子はあたしに脅威を覚えているだけで、
実際は気持ちが弱いことに変わりがないように感じる
それはどうするべきなのか・・・
あたしの愛しすぎがあたしから客観性を半分奪って、悩みをつくっているのです。
そして結局は自己満足の世界なんだと
そう思うことで、自分で自分の足を引っ張り首を締めていくのでした・・・